Amoral - Wound Creations
こんばんは。
さて、今回はメタル大国フィンランドから、
Amoral
です。
元々はデスメタル/デスラッシュバンドとして活動していましたが、2008年にヴォーカリスト交代した際にまさかのパワーメタルに方向転換を行った異例のバンドです。
交代で加入したAri Koivunenはアイドルシリーズ出身のヴォーカリストということで、うん、まあ…
その後交代前のヴォーカルNiko Kalliojärviが復帰するものの、アルバムを一枚発表して解散してしまいました。うん、まあ…
今回聴くのは高い評価を受けた1stアルバム「Wound Creations」。
音楽性としてはテクデスということで、久しぶりにエクストリーム・ミュージックだ~!
いきましょー!
トラックリスト
#1 The Verge
#2 Atrocity Evolution
#3 Silent Renewal
#4 Solvent
#5 The Last Round
#6 Other Flesh
#7 Distract
#8 Nothing Daunted (Gallow's Pole Rock n' Roll)
#9 Languor Passage
#10 Metamorphosis
しょっぱな唐突に始まるイカツめのリフのインスト。わくわくさせてくれるな…
そしてNikoのグロウルで#2に突入。
テクデスというとCryptopsyのアノヤバい感じを想像しますが、こちらはひとまず結構メロディックなリフで速さも抑え目。
でも確かにNikoのグロウルは低音が強調されているし、ギターも細かいフレーズがイケてるし、低音はザクザク刻んでて嬉しい。
そして何よりノリやすい。
テンポがそこまで速くなく、ドラミングも前ノリ過ぎないためか、まあまあイカツい部類にも関わらずノリやすくて聴きやすい。
ギターのメロに聴きいっちゃうので、どちらかというとイカツめのメロデス、あるいは複雑さも加味してプログレって感じです。
ヘヴィさは特段強いわけではないですが、しっかりとデスメタル然とした歪みで演奏されているため物足りなさはありません。
#3はとにかくそのギターの良さが光ってて、テクニカルさを強要してくるわけじゃなく、フレーズひとつひとつを作り込んで聴かせにきてる。
#6では今作品でプログレ色、メロディアスさが共に最も強く、このバンドの最も象徴的なナンバーといえるでしょう。
6分を超える曲が4曲と結構長めの曲が多いですが、これだけギターがいちいちカッコイイとしっかり曲に入り込めるので飽きないね。
#5では派手なパート、ヴォーカルの裏で歌うようなフレーズ、ヘヴィなブレイクダウンと聴かせどころ満載でこちらもオススメ。
また、#9はインストなのでギター好きは必聴です。
1stでのこの完成度ならそりゃあ高評価だわ…
発売当初はレーベルが火の車で、あまりプレスされないままそのレーベルが倒産したそう。しかしその後新たなレーベルと契約し1曲追加して再発したモノを今回聴いていますが、幻の名盤にならずに済んだようです。よかった。
先日のAmon Amarthもメロデス勢でしたが、あちらは全体でメロディックな曲を演奏しているのに対し、こちらはギターリフ/フレーズにメロディを持たせているイメージ。メロデスも色々。
音楽性は違いますが、以前レビューしたManiganceもギターがかなりかっこよくて、やっぱ花形がイケてるといい作品になりやすいな。
やはりメタル大国フィンランド。安定した完成度のメタルを聴かせてくれ満足です。
メロデスを詮索中という方がいたら是非聴いてみてください。きっと気に入るはず。
久しぶりにいいメタルに出逢った気がする。めっさアドレナリン出たわ。
解散とか惜し過ぎる。俺のために再結成して来日してくれねえかな。
まあそんなわけにはいかないので行けるライヴは行きましょう。
かくいう私も少ない方ですが…
来年はたくさん行こうな。
おわり