ロックを集め過ぎた人

ロックを集め過ぎたのでCDレビュー始めました。メタルが多めだけど気にすんな。

Anathema - Distant Satellites

こんにちは。

 

今回はイングランドオルタナプログレバンド、

Anathema

です。

 

もともとはゴシックメタルの代表格として活動していましたが、徐々にアトモスフェリックな雰囲気を強め、オルタナティヴ/プログレッシヴロックへと変化を遂げたバンドです。

 

聴くのは音楽性はすでに移行後の10thアルバム「Distant Satellites」。

ポストプログレとも呼ばれる音楽性ですが、アンビエントの気も強そうな感じです。

 

いきましょー!

 

Distant Satellites

トラックリスト

#1 The Lost Song Part 1

#2 The Lost Song Part 2

#3 Dusk (Dark Is Descending)

#4 Ariel

#5 The Lost Song Part 3

#6 Anathema

#7 You're Not Alone

#8 Firelight

#9 Distant Satellites

#10 Take Shelter

 

 

なだらかなシンセをベースに、規則的に絶えまなく叩かれるビート、落ち着いた彩りを与えるピアノ、浮遊感を持ちながらも芯のあるベース、中音域で優しく力強く歌われる男女のツインヴォーカル…

ポストロック雰囲気は近いですが、より壮大で力強く、ほとんどの曲が5分以上と少し長め。コレが「ポストプログレ」ってヤツか。

 

#1、#2は「喪失の歌」としながらも希望と安泰に向かうような強さを感じるとともに、この力強さの元はゴシックメタルバンド所以のモノかもしれません。

実際にVincent CavanaghLee Douglasのヴォーカルもさることながら、ある程度の歪みとヘヴィさをもつギターも、目立たないながらも確実に曲の基盤を支えるのに役立っています。

 

特にタイトルに自らの名を冠する#6は浮遊感、壮大さ、力強さをすべての音で表現しており、このバンドらしいナンバーといえるでしょう。

 

#7以降はよりポストロックやアンビエントに接近したような電子ドラムでのビートやザラザラした分厚いサウンドを聴かせてくれます。

タイトルトラックの#9は前半に見られたような力強さは抑え目で、浮遊感のあるシンセと電子ドラムが全面に。

直訳は「遠方の衛星」になりますが、そこからの電子的なメッセージ、また孤独に回り続けている衛星の強さをイメージして作られた作品、というとなんとなく腑に落ちる気がします。

 

四拍子の曲が#5までないというのもプログレ感。

五拍子や七拍子を使用してり、聴きよい音ながらも大衆向けとはいかない複雑性も持ち合わせています。

Radiohead然り、ブリティッシュロックはかなりアーティスティックなバンドが生まれやすく、好まれやすい傾向が強いようですね。

 

ここまで浮遊感の強い作品を聴いたのはThe Album LeafのA Chorus Of Storytellers以来だな。約一年ぶり。

聴きよい音と、強さと優しさの抑揚が気持ちよく感じられ、決して飽きることなく作品を聴き切ることができました。

1990年結成なので今年2020年で30周年を迎えるわけですが、続くバンドの実力とはこういうことか。

 

 

久しぶりにロックサウンドが薄目なので新鮮でした。

次にロックから解放されるのはいつになるのか…

 

おわり

 

 

 

 

ディスタント・サテライツ

ディスタント・サテライツ

  • アナセマ
  • プログレロック / アートロック
  • ¥150
  • provided courtesy of iTunes
アナセマ

アナセマ

  • アナセマ
  • プログレロック / アートロック
  • ¥150
  • provided courtesy of iTunes
Distant Satellites

Distant Satellites

  • アーティスト:Anathema
  • 出版社/メーカー: Kscope
  • 発売日: 2016/08/19
  • メディア: CD