...And You Will Know Us By The Trail Of Dead - The Century of Self
こんにちは。
今回はアメリカのロックバンド、
...And You Will Know Us By The Trail Of Dead
です。長い。
1994年から活動し、解散や活動休止することなく26年目を迎え、つい先月には10作目のスタジオアルバムを出すなど、非常に精力的かつ安定的なバンドです。
「あなたは死への道で俺たちを知ることになるだろう」ということで見事に知ることになったわけですが、こんだけ特徴的なバンド名ならなかなか無視することもできませんね。
聴くのは6作目のスタジオアルバム「The Century of Self」。
アートロックに分類されており、アーティスティックな作風のようです。
いきましょー!
トラックリスト
#1 Giants Causeway
#2 Far Pavilions
#3 Isis Unveiled
#4 Halcyon Days
#5 Bells of Creation
#6 Fields of Coal
#7 Inland Sea
#8 Luna Park
#9 Pictures of an Only Child
#10 Insatiable (one)
#11 Ascending
#12 An August Theme
#13 Insatiable (two)
ノイジーなシンセをベースにピアノと民族楽器かな?が旋律を引っ張り、これから映画でも始まるのではないかというような、アーティスティックで壮大な分厚いオープニング。
そのままギターのフィードバックが#2へとつなぎ、こちらはスピード感もありパンキッシュながらも、オルガンなどで壮大さや厚みを持たせています。
原則オルガンが中音域を支えており音の厚みを演出するとともに、サイケデリックな雰囲気も感じさせつつ、ピアノも頻繁に重要なフレーズを演奏しており、ジャケットの色のような雰囲気にほんのり美を感じさせるのに役立っています。
どの曲も分厚くもほんのりガレージな音質、壮大で勢いはありながらもメランコリックな雰囲気。また、ただ分厚いのではなく、多彩な楽器を使用し曲ごとに使い分けることで質の異なる分厚さが作られており、かつ一曲の中での展開も多く、曲構成とその音へのこだわりを強く感じます。
#3ではケルティックなナンバーを聴かせてくれたり、#9はほんのりブリティッシュな雰囲気、#11ではポストハードコアを思わせるナンバーと、もちろん各曲で異なるアプローチをしつつ、それでいてどれをとってもこのバンドと分かる音で奏でられているのが大きなポイント。
Pearl Jamが完成させたオルタナティヴロックの魂とPink Floydのサイケデリックでアーティスティックな作風のエッセンスを取り込み、自分たちで音をこだわり抜き行きついたのがこの作風、と書くとなんだかそれっぽい。
もともとオルタナティヴロックはインディーロックの反産業の流れを汲み、流行にとらわれず自分たちの音楽を演奏しようという思想なわけですが、まさにこのバンドではなかろうか。
もちろん決して聴きづらいわけではなく耳に心地よい音を聴かせてくれます。
アーティスティックな作品が好きな人は気に入るのではないかと思います。是非。
2020年も12分の1が終わってしまいました。
今年は個人的にいろいろ変わっていく年になりそうなので、いろいろ頑張るぞーー!
おわり