Carnal Forge - Aren't You Dead Yet?
こんばんは。
Carnal Forge
です。
メタル比率がそこそこなはずなのに、メタル大国スウェーデンのレビューはなんとArch EnemyのAnthems Of Rebellion以来4か月半ぶり。結構多いはずなんだけどな…
このジャンルでは主要なバンドのひとつに数えられるバンドで、バンド名はCarcassの名盤「Heartwork」のナンバーから付けられていることでも有名ですね。元々バンドを兼任しているプレイヤーらで結成したバンドで、メンバーチェンジも多いものの、少々の活動休止期間をはさみつつもアクティヴに活動し続けているようです。
今回聴くのは5作目「Aren't You Dead Yet?」。挑発的なタイトルにいかついジャケットがイイ感じ。
トラックリスト
#1 Decades Of Despair
#2 My Suicide
#3 Burn Them Alive
#4 Waiting For Alive
#5 Exploding Veins
#6 Sacred Flame
#7 Inhuman
#8 The Final Hour
#9 Totally Worthless
#10 The Strength Of Misery
#11 Ruler Of Your Blood
初っ端、スピード感満載のツービートで最高です。
デスラッシュというジャンルは、ツービートを主体にしつつもブラストが炸裂するデスメタル寄りのパターンと、メロデスを基盤にスラッシュメタル要素をより強めたパターンがありますが、こちらは後者。そのためリフはスラッシーかつメロディアス。ただし、ド固いツービートが前のめりに走りまくるので、気持ちよく首振れます。
Wiki見ると「Melodic Death/Thrash Metal」と表記されており、なるほどしっくりくる書き方です。バッキングでかき鳴らされるディストーションの効いたスラッシーで分厚いザクザクリフ、そしてその歪みから現れるメロディアスなフレーズに唸らされる。イイ。ギターソロもほとんどの曲に登場するのだが、ココでツインギターはズルいだろ。
ベースの音は原則ギターに馴染んでぐっと抜けてはこないものの、逆に言えばこのガツンと歪んだギターに馴染んでいるわけで、ふとベースだけが聴こえてくる瞬間のアノ芯のあるガリガリとした音にはしてやられます。#9で聴けるので鳥肌の用意を。
そしてそんなバッキングに負けない力強く芯のある咆哮はJonas Kjellgren。現在は脱退してしまっていますが、結成メンバーの一人で、Scar SymmetryやCentinexではギタリストとして活動経験がある他(この二つも脱退済み)、プロデュース活動やエンジニア活動にも精を出しており、このブログでも取り上げたことのあるImmortalの「All Shall Fall」ではマスタリングを担当しているそう。こんなところで繋がるとは。
スラッシーなパートはデスメタルに接近したかなり前ノリ強めの歪み、ヘヴィでメタリックですが、ひとたびメロディアスなフレーズが飛び込んでくれば一気に華やかに、またブレイクの瞬間の静寂も含めとにかくメリハリがすごい。この強いメリハリがこのバンドの一番の魅力。逆にメロディアスなフレーズが入ってこない#6はかなりアグレッシヴでエクストリームさが強いナンバーになっています。
歌詞もアルバムタイトルから連想される通りかなり退廃的でダークなテーマとなっているようで、音からフレーズからリフからビートから、何から何まで作品通して固いエクストリームメタル。前述のメリハリも相まって、最初から最後まで飽きることなく興奮して聴くことができる良作です。表現される通り、メロディックデス/スラッシュメタル好きなら十分に楽しめるはずです。是非。
明日から4月で気持ちを新たにしたいところですが、コロナウイルスの脅威がなかなか収まらず外出すらままならないの、早くなんとかなってほしいところです。とりあえず私はおとなしく待ちます。しゃーなし。
おわり