ロックを集め過ぎた人

ロックを集め過ぎたのでCDレビュー始めました。メタルが多めだけど気にすんな。

DIR EN GREY - DUM SPIRO SPERO

暑い。

夏なんでね、しょうがないんだけど。
 

今回は
 
 
これはラテン語だそうで、和訳すると、

「息の続く限り、わたしは希望を持つ」

という意味だそう。
かなりポジティヴな感じがしますが、如何に。

そんじゃいくぞ!



トラックリスト
#1 狂骨の鳴り
#2 THE BLOSSOMING BEELZEBUB
#3 DIFFERENT SENSE
#4 AMON
#5 「欲巣にDREAMBOX」あるいは成熟の理念と冷たい雨
#6 獣慾
#7 滴る朦朧
#8 LOTUS
#9 DIABOLOS
#10 暁
#11 DECAYED CROW
#12 激しさと、この胸の中で絡み付いた灼熱の闇
#13 VANITAS
#14 流転の塔



#1 狂骨の鳴り
ブラックメタル顔負けの暗さ、重さ、不気味さを持つSE。
ライヴの登場曲として使われたみたいですが、怖すぎるでしょ…
DIRらしい始まり方です。


#2 THE BLOSSOMING BEELZEBUB
前曲の不気味さをそのまま引き継いだ、
これまでになかった極度にスローテンポでヘヴィなナンバー。
ブラック・ドゥームと言えなくもない雰囲気ですが、
ピアノやバイオリンのフィーチャされており、美しさも垣間見えます。
歌詞は抽象的で退廃的、ホラーさえ感じさせる…
このバンド好きじゃなかったらこの時点で参ってしまうでしょう。


#3 DIFFERENT SENSE
シングル曲。
前曲とは打って変わってスピード感溢れるハードなナンバーです。
サビはメロディアスですが、他の部分は前作同様感情的で狂気的。
途中クサいギターソロが入っていたり、
Toshiyaのベースかなり全体的に難易度高めのフレーズが多かったり、
楽器隊のアレンジがいつもより気合入っている感じがします。


#4 AMON
3拍子で展開するナンバー。
コレはかなり首を振らされる…
CD付ブックレットという特殊な形態で先行販売されたようです。
薫曰く「AMONを制作したことによりアルバムの全体像が見えた」とのことで、
結構重要な立ち位置の曲のようです


#5 「欲巣にDREAMBOX」あるいは成熟の理念と冷たい雨
タイトルが印象的なナンバー。
この感じに影響されたV系バンドは数知れず…
曲展開も複雑でどんよりとしたヘヴィさもあれば、首が取れそうなくらい激しいところもあり、
かといえばクリーントーンで静かな部分も。
歌詞も退廃的な雰囲気で、アルバムタイトルの意味がここまでじゃ全く結びつかないよ…


#6 獣慾
こちらは比較的ノリやすいスピードチューン。
ただ、「比較的」ノリやすいというだけで、やはり狂気的でハードでヘヴィです。
ライヴで観れたらかなり楽しいだろうな。


#7 滴る朦朧
久しぶりのToshiya原曲。
5拍子や6拍子で展開する変態曲です。
そのためクリーンヴォーカルが多にもかかわらず、かなり不気味な雰囲気。
歌詞もちょいグロだし、このアルバム怖すぎるんだが…


#8 LOTUS
こちらはDie原曲。シングルでもあります。
ヘヴィですが、クリーンギターが随所に使われており、
ヴォーカルもキレイに歌い上げているため、かなり聴きやすい。
歌詞も「振り返ってもなかなか前へ進めないことのほうが多いと思う。
でもそうじゃないんだよという歌詞を書きたかった」と、かなりポジティブな感じ。
余談ですが、このシングルに「OBSCURE」の再録が収録されていますが、かなりオススメです。


#9 DIABOLOS
暗いシンセから始まるナンバー。
10分近くもある大作です。
途中激しくなる部分もあったりなど、
曲展開の複雑さも相まって前作の「VINUSHKA」を感じさせます。
コレもまた歌詞怖いな…


#10 暁
こちらもToshiya原曲。
ヘヴィですが、クリーンヴォーカルで歌い上げる部分が多く、
聴きやすいとまではいきませんが、メロディアスです。
Toshiya原曲だからか、ベースが特に気合入ってますね。


#11 DECAYED CROW
デス/スラッシュメタルともいえるハードなナンバー。
そのため首が…
それにしてもここまでタイトルに見合う歌詞を見いだせていないんだが…
むしろこの曲はポジティブなのかな…


#12 激しさと、この胸の中で絡み付いた灼熱の闇
めずらしくサビから始まる23thシングル。
サビはかなりメロディアスで、オリコン週間ランキングで2位をとるなど、
若いファンはここから入った人も結構いるのでは?
サビこそキャッチーですが、他の部分は他の曲同様、ハードでヘヴィ。
そしてまたまた余談で申し訳ないですが、シングルのカップリングには「」の再録。
コレもまたいいんだ…


#13 VANITAS
クリーンギターで始まる、このアルバムの唯一と言ってもいいバラードナンバー。
ここまで気が休まりませんでしたが、ここでやっと一旦落ち着けます。
もうすぐ終わるけど…
歌詞もここまでの暴力的、退廃的な雰囲気を払拭し、落ち着いた切なさを醸し出しています。
しかしツインギターでのギターソロ(?)パートがあるなど、
これまでにないアプローチも見せる曲です。


#14 流転の塔
ラストナンバー。
ロディアスさ、ハードさ、ヘヴィさ、不気味さをバランスよく併せ持つ、
このアルバムの総括のような曲です。
歌詞はやはり抽象的で難解。
最後までアルバムタイトルの意味を見出せませんでした。



前作も名盤でしたが、こちらも個人的にかなり気に入りました!

DIR EN GREYと言えば、京の表現力の凄みが語られることが多く、
ここまでは京が引っ張ってきた、というイメージが強くありましたが、
今作は7弦ギター、5弦ベースを導入したのもあってか、
バッキングの表現力が格段に上がっていると感じました。

特にToshiya!テクニカルなフレーズが増えました。あと音がすげーギンギンしてる。


前作からプログレッシヴな作風になりましたが、
今作はそれに加え、ダークさ、ヘヴィさがぐっと増しており、
初心者には全くオススメできませんが、聴きごたえは抜群です。


歌詞も難解だし、しっかり理解する、となると相当聴きこまないときついぞコレは。


MISSA」から順にやってきましたが、本当に同じバンドとは思えない…


ここまでの作品を作り上げたDIR EN GREYの次のアルバム、となると
相当ハードル上がるわけですが、本当に楽しみだ。


皆さんもお楽しみに。


おわり。
 

 

 

DUM SPIRO SPERO

DUM SPIRO SPERO