ロックを集め過ぎた人

ロックを集め過ぎたのでCDレビュー始めました。メタルが多めだけど気にすんな。

Dir en grey - Vulgar

ここから中期Dir en greyです。


4th Album、Vulgar!


この辺からこのバンドを好きになった、
というファンの方も結構いらっしゃるのではないでしょうか?

前作「Six ugly」はいわば中期の序章だったわけですが、
ここから本編に入るイメージですかね。

とりあえず、行くぞー!
 

トラックリスト
#1 audience KILLER LooP
#2 THE ⅢD EMPIRE
#3 INCREASE BLUE
#4 蝕紅
#5 砂上の唄
#6 RED…[em]
#7 明日無き幸福、呼笑亡き明日
#8 MARMALADE CHAINSAW
#9 かすみ
#10 Я TO THE CORE
#11 DRAIN AWAY
#12 NEW AGE CULTURE
#13 OBSCURE
#14 CHILD PREY
#15 AMBER



#1 audience KILLER LooP
最初からかなり不気味な雰囲気。
歌詞は最後以外すべて疑問形で書かれています。
このアルバムを聴く覚悟を問いかけられているような、 そんな気がします。
「ここは自殺の庭さ 楽しい?」はあまりにも有名なフレーズですね。


#2 THE ⅢD EMPIRE
私のお気に入りの1曲です。
#1は全体的に丁寧に歌い上げていましたが、
こちらは感情的に吐き捨てるようなヴォーカルです。
歌詞は「戦争」。
そして戦争を知らない人間が戦争を歌うことの馬鹿馬鹿しさ。
このテーマ、個人的には非常に好きです。


#3 INCREASE BLUE
こちらは比較的ハイテンポでキャッチーなナンバー。
最近では影を潜めがちな少しエロティックな歌詞で、
このアルバムの中では異端的な曲です。


#4 蝕紅
かごめかごめをモチーフにしたミドルテンポのナンバー。
ミドルテンポな分、ヘヴィさや暗さ、不気味さが全面に押し出されています。


#5 砂上の唄
こちらはメロディアスなナンバー。
ロディアスですが、歌詞の雰囲気は何かどんよりとしたものを感じさせます。
四季を通り過ぎながらの歌詞ですが、
やはりこの曲も京は強く明確なイメージを浮かべながら書いたのかもしれません。


#6 RED…[em]
Dieのお気に入りの1曲。
このバンドでは数少ないギターソロのある曲で、
京からのリクエストで入れることになったそう。
個人的に歌詞の最後、
信じるものだけが救われるの? 馬鹿にしてる」
自分自身もこういう歌詞を書くことが多いのですが、
この手の退廃的な歌詞はやっぱり好きです。


#7 明日無き幸福、呼笑亡き明日
初のシャッフルビートのナンバー。
おしゃれな雰囲気はあるのですが、やはりヘヴィさがガッツリで、Dirらしさ全開です。
人間の嫌なところを皮肉にからかうような歌詞で、
これもまたシャッフルビートにうまく合ってる。
てか、このアルバムの歌詞かなりタイプなのが多いぞ。


#8 MARMALADE CHAINSAW
時計仕掛けのオレンジからインスピレーションを受けた曲。
タイトルの「MARMALADE」もそこからきてるのでしょう。
私もこの映画みたことあるんですが、
あまり気分のいい映画ではありませんでしたね…
京は主人公とつながる部分があったとのことですが、
彼の独特の表現力を鑑みるとどことなく納得してしまいます。


#9 かすみ
ロディアスに歌い上げるロックバラード。
シングルとしても発売されています。
歌詞は非常に残酷な…
これシングルで大丈夫だったのか…


#10 Я TO THE CORE
Dirの中ではかなり短い部類の曲。
かなりヘヴィですが、結構メロディックパンクのような明るさもあります。
歌詞は軽めの「Beautiful Dirt」みたいな感じです笑


#11 DRAIN AWAY
こちらもシングル曲。
過去の作品を感じさせるメロディアスなパートと
この時期の繰り返しのヘヴィなフレーズが共存していて、
聴きごたえあります。


#12 NEW AGE CULTURE
パーティ会場のようなガヤから始まり、
突然ヘヴィパートに入るハードナンバー。
そして最後もパーティ会場のようなガヤ。
パーティ中に披露するイメージなのかな笑


#13 OBSCURE
コレもお気に入り。
このアルバムの核心となる曲とのことで、
「Vulgar」というと真っ先にこの曲が思い浮かびます。
このアルバムのテーマである「痛み」が、京のヴォーカルからぐっと伝わってきます。
再録がまたいいんですよね…
聴いたことない人はぜひ。


#14 CHILD PREY
前作「Six Ugly」と同時発売のシングル曲。
とにかく勢い!という感じ。
ヘヴィですが、なんだか聴いてると楽しくなっちゃいます。


#15 AMBER
ラストナンバー。
ヘヴィさはありますが、ここまでにはない叙情的な曲調です。
京曰く、「このアルバムで一番攻撃的な歌詞」だそうですが、
一見攻撃的な単語はなく、むしろ優しいイメージ。
内向的な歌詞に感じますが、「自分に対して」とても攻撃的なのかもしれません。



全体を通して一貫してヘヴィさを押し出しており、
心して聴かないと飲まれてどんよりしてしまうと思います。

もちろんキャッチーな部分もあり、
ロディアスなしっかりと歌い上げて抑揚はありますが、
「痛み」がテーマのアルバムということもあり、
歌詞もヘヴィなものが多いです。


ジャケットも非常にアルバムのイメージに近いです。


以前一度軽い気持ちで通して聴いたときは、
「なんて暗いアルバムなんだ…」で終わってしまいました。。。


メンバー自身も非常にこのアルバムの完成には苦労したようですが、
「自分にとっての一作目」と言わしめるほど、
当時の彼ら自身を詰め込むことができたアルバムのようです。


まあ、正直初心者向けのアルバムではないですね。


ただ、やはりその分とても素晴らしいアルバムになっており、
次作「Withering to death.」と合わせて聴くと、より感動します。

ということで、次がライヴ前のラストレビューになります。

Withering to death.


お楽しみに!

一応ここまでは来れてよかった…


おわり。

 

 

 

VULGAR

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