清春 - MELLOW
こんばんは。
今回も前回に引き続き、
です。
前回はファーストアルバム「poetry」でしたが、今回はその翌年に発表したセカンドアルバム「MELLOW」。ファーストでは「清春は間違いなくプロのアーティストなんだな」と思わせてくれる作品でしたが、今作はいかに。
トラックリスト
#1 光
#2 COME HOME
#3 BUNNY SMILE
#4 ROOM
#5 蝶
#6 HORIZON
#7 影絵
#8 FAIDIA
#9 LAST SONG ~最後の詞~ album version
#10 ALSTROMERIA
#11 SLIDER
#1のポストロックを思わせるイントロでもうさすがだな、という感想。エフェクトのかかった艶やかな清春のヴォーカルや、強く歪んだギター、ザラザラしたシンセなど、前回からアーティスティックなサウンドが印象的でしたが、今作はよりそれが洗練されたことがこの時点で分かります。
#3、#8は音源化はされなかったものの、SADS時代から演奏されていた楽曲。UKを思わせるメランコリックな雰囲気の中で、#3はシンセやオルガンがふんだんに使用され華やかさを放つノリもいいナンバー、#8はポップさも感じる哀愁漂うナンバー。ヴォーカルのクセもより強く、巻き舌が多用されています。逆に#4は序盤ですべてのパートの歪みがMAX値でハウリングしているほど。清春だからこそこれらのサウンドを使いこなせるのだなと思わせてくれます。
そしてやはり注目したいのがバッキングミュージシャン。前回はかなり豪華、かつ曲によりプレイヤーがかなり異なるという徹底的なこだわりを見せましたが、今回もある程度細かくプレイヤーは分かれつつも比較的統一感のあるメンバー。面白いのがTHERTRE BROOKのメンバーが総出で参加している点。ほんのりサイケデリックなサウンドを感じるのはコレが影響しているでしょう。また、Eins:Vierのメンバーで、TETSU69やINORANのサポートも務めている中村佳嗣もギターにて多く参加。全体的にガレージな雰囲気も強く、コレは彼によるものか。
前作と比較するとシンセ/キーボードの割合が減っており、それでもメロウ感は強く、味わいが違って聴こえるのも面白い。前作はアンビエントの雰囲気を感じるメロウ感でしたが、UKロックのメランコリーを孕んで聴こえるのはこのせいか。#1、#2、#7でのベースの抜け具合とシンセドラムも前作にはなかった特徴的なサウンドのひとつ。特に#7はアコギと清春の妖艶な声も相まってセクシーさは随一です。
歌詞も相変わらず抽象的でセクシー。ジャケットの色合いに関しても前回同様グレーですが、この辺からもあくまで「清春」のスタイルはそのままに作品を構築していることがわかります。
ラストトラックの#11はこれまでにはあまりなかった前ノリのロックチューン。今作を発表した年の年末にサードアルバムを発表するという多作さを見せますが、そのアルバムへの伏線と捉えられますね。ファーストからより洗練されたセカンドとなっている分、サードへの期待も高くなりますね。
前作もメロウでメランコリックな雰囲気は強かったですが、今回はそれが全開でUKロックを彷彿とさせます。ガレージロック・リバイバルといっても差し支えない。THERTRE BROOKのメンバーの影響も大きいな。よりクセが強くなった印象ですが、つまり清春らしさが強くなったということ。サウンドひとつひとつのこだわりも前作より強く、清春ファンはもちろんのこと、UKロックファンにもウケるのではなかろうか。興味のある方は是非。
先日の染髪が日を追うごとに落ちてきたんですが、濃いめの青にしたはずなのに、色落ちてきたら茶色っぽくなってる気がしないでもない。でも場所によってはグレーっぽいかもしれない。よくわからないよ。
おわり