ロックを集め過ぎた人

ロックを集め過ぎたのでCDレビュー始めました。メタルが多めだけど気にすんな。

Lit - A Place In The Sun

こんばんは。

 

今回はアメリカのロックバンド、

Lit

です。

 

日本での知名度は低いですが、結成自体は1988年とキャリアのあるバンド。結成当初は「Razzle」というバンド名、その後「Stain」という名前を経て、現在のバンド名になったよう。聴くのは彼らの出世作であるセカンドアルバム「A Place In The Sun」。ポップパンク系統っぽいですが、Army Of Freshmenのセルフタイトル以来一か月ちょいぶり。メタルばかりだったのもあって懐かしささえ感じるな。

 

 

Place in the Sun

トラックリスト
#1 Four
#2 My Own Worst Enemy
#3 Down
#4 Miserable
#5 No Big Thing
#6 Zip-Lock
#7 Lovely Day
#8 Perfect One
#9 Quicksand
#10 Happy
#11 The Best Is Yet To Come Undone
#12 A Place In The Sun

 

 

 

シンプルなコード進行とフレーズで縦ノリポップな#1。この時点で「ああ楽しく聴けそうだな」と思わせてくれる、安心・安全なロック。この作品の発表は1999年で、これより10年ほど時代が進むとかなりキラキラしたポップパンクが主流になるわけですが、その礎となるもっと素朴で落ち着いたポップさ。これはやはりWeezerが示したパワーポップというロックの在り方ですが、それに少しだけポップパンクのエッセンスを加えて消化した、よりバランスのいいポップなロックです。

 

パワーポップというジャンル(というよりWeezerか)は、ちょっと社会の流れに置いて行かれそうな私たちに「まあまあ肩の力抜いてちょっとオレたちのロック聴いてくれよ」って感じで寄り添ってくれるんですが、このLitもまさにそんなイメージ。全体的にテンポはゆったりと流れながら、時には「このフレーズカッコいいっしょ?」って聴かせにきてくれたりする。「一緒に盛り上がろうぜ!Yeah!」って引っ張ってくれるポップパンクもいいけど、Weezer節を正しく引き継いだこのノスタルジックな感じはやっぱり落ち着く。

 

ポップでありながらもマイナースケールのコードもよく登場したり、ギターサウンドにちょっとメランコリーさを感じさせる揺らぎがあったりするのも特徴的。また、基本的にはロックサウンドのみで展開されますが、#9ではメインフレーズにシンセを使用したりも。その上でゆるぎない素朴なパワーポップなのがおもしろい。抜けてるように聴こえて、しっかりサウンドを使いこなしてるわけです。

 

この作品自体はUSビルボードで31位、USトップヒートシーカーでは首位を獲得し12インチも発売、その後#2、#4、#6がシングルカットされ、#2もUSモダンロックトラックで1位を獲得とかなり好成績。現在までに6枚のアルバムを発表しており、現在も活動中と本国ではゆるぎない人気を獲得しているよう。

 

このアルバムはのちのち活躍していくポップパンク系のバンドに強く影響を及ぼしているようで、Good CharlotteAmerica Hi-Fiのそれぞれのセルフタイトルアルバム、Zebraheadの「Broadcast To The World」、過去に取り上げたThe All-American Rejectsの「Move Alongなどが挙げられています。

 

最初から最後まで力を抜いて、ただラフに「ああ、イイ感じの曲だな」と思える曲が並ぶ作品。パワーポップの代表作と言っても過言ではない。44分程度とあまり長くもなく、難しいことを考えずにポップなロックを楽しみたい人にはオススメです。

 

 

不安でいっぱいの転職でしたが、なんとか有給消化モードも克服し、悪くない滑り出しです。応援ありがとうございます。引き続きよろしくお願いします。

 

 

 

おわり

 

 

 

 

My Own Worst Enemy

My Own Worst Enemy

  • Lit
  • ロック
  • ¥204
  • provided courtesy of iTunes
Zip-Lock

Zip-Lock

  • Lit
  • ロック
  • ¥204
  • provided courtesy of iTunes
Place in the Sun

Place in the Sun

  • アーティスト:Lit
  • 発売日: 1999/04/14
  • メディア: CD