マキシマム ザ ホルモン - A.S.A. Crew
こんばんは。
今回は日本のロック界でひときわ異彩を放つこのバンド、
です。
ハードコアながらもキャッチーな曲と、破壊的な単語の組み合わせで繋ぎ合わせて作り上げられる独特の世界観の歌詞で人気を博していますね。
一見支離滅裂と思われる歌詞ですが、ほとんどの作詞を手掛けるマキシマムザ亮君は歌詞カードに解説を載せるという、これまた奇抜なコトをやっていることも有名です。
(ただし多くの人は「意味が分からなくてオモロイwww」という聴き方をしており、そのことについて亮君はかなり憤慨している模様。)
かくいう私も中学~高校にかけてめちゃめちゃハマり、カラオケでもよくよく歌います。私のハードコアへの入り口となった、個人的にも思い入れの強いバンドのひとつ。
聴くのはそんな今や大人気バンドとなったこのバンドの幻の(?)1stアルバム「A.S.A. Crew」。まだ亮君とベースの上ちゃん加入前の作品で、ギターはSUGI、ベースはKEYというメンバーが在籍していた頃の作品です。
一応バンドの公式サイトにも掲載はされていますが、別バンドという認識でいくのがよさそう。
いきましょー!
トラックリスト
#1 See The Sea
#2 Purple Fire Tail
#3 The Claim Of Youth II
#4 Fake
#5 Shine
#6 Pineapple
#7 Lost Crap Of Your Life
#8 The Claim Of Youth
#9 You Can't Escape
#10 Kipo #40
#11 Gimme Coke
その名の通り海の波がさざめく音をバックに、クラシックギターが演奏されるSE。この頃からミクスチャーなコミックバンドの気はあったとみていいでしょう。
そのSEは突然途切れ、ノリのいいリフが印象的な#2へ。
DAISUKE(ダイスケはん)のヴォーカルスタイルもまだまだ今のグロウルとは程遠い、だみ声レベル。若い。
NAO(ナヲ)もこの当時からヴォーカルはとっていたようで、いくつかの曲で聴くことができます。
作曲についてもDAISUKEが主導しつつメンバーみんなで行っていたよう。曲調はハードロック/グランジ然とした歪みとフレーズを主体にしながら、オルタナティヴなアプローチのあるスタイル。オルタナティヴロックとかミクスチャーロックと呼ばれる音楽性ですね。#5なんかはミクスチャーの気が強い。
今よりもメタルやハードコアの気は薄目ですが、リフの感じやスラップが導入されている点、ハードコアへの接近具合など今の音楽性に繋がる部分もちょこちょこ見受けられます。
#3は#8の続編なのかわかりませんが、なぜか2なのに先にきている。謎だ。
#8のほうは「ブルペン キャッチャーズ ドリーム」というシングルにて再録されており、ちょっとサビがキャッチーになっています。
作詞はDAISUKEが担当。英語詞がほとんどを占めていますが、#5では日本語もほんのり使われているよう。#10ではNAOがクサクサのポエムを披露しています。この頃からこんななのか。
ベースが結構ゴリゴリしており、ギターも歪みは強めで、全体的にそれなりにハードな音の割かしノリやすいナンバーが並んでおり、ジャケットも含め「良いB級ロック」を楽しめます。期待しすぎなければある程度楽しめるかも。前述のとおりホルモンと思って聴くと別物なのでそこは気をつけたい。
CDはプレミアついているのか、調べると¥10,000超えているものも。すげぇな。
ファンの方は「こんな時代もあったんだな~」って感じで一聴の価値ありかも。
前述のとおり私の灰色の青春を支えたバンドの作品ということで昔に一度聴いた作品ではあるのですが、良いことなのか悪いことなのか、当時と変わらずに聴けましたね。
基本的には新しい出逢いになることがほとんどになるこのレビュー活動ですが、昔を回顧できる作品もまた楽しいものです。
コレを見ている方の青春時代を支えた作品がこのブログで取り上げられたときは、コメントなどで教えてくれるとちょっと嬉しいかも。
引き続きよろしくお願いいたしますね。
おわり