XTC - Oranges & Lemons
こんばんは。
さて、今回は
です。
ロックファンなら誰もが評価していると言っても過言ではないバンドですね。日本のミュージシャンにもファンを公言している方は多いよう。
聴くの11thアルバム「Oranges & Lemons」。
彼らのキャリアの中では中期に差し掛かる頃で、オルタナティヴロックが隆起し始めた時期の作品です。
なんだか難しそうではありますが、いきましょー!
トラックリスト
#1 Garden Of Earthly Delights
#2 The Mayor Of Simpleton
#3 King For A Day
#4 Here Comes President Kill Again
#5 The Loving
#6 Poor Skeleton Steps Out
#7 One Of The Millions
#8 Scarecrow People
#9 Merely A Man
#10 Cynical Days
#11 Across This Antheap
#12 Hold Me My Daddy
#13 Pink Thing
#14 Miniature Sun
#15 Chalkhills And Children
#1からもう「こりゃ変態だ…」という感想。
使ってる音がなんだかよくわからないけど変態的で、にも関わらず圧倒的なポップネスを感じさせるという。
なんだこれは。
The Policeに民族楽器とポップネスを追加して、スケールに捉われない自由なアレンジをした、というイメージ。
雑にジャンル分けするなら「オルタナティヴ・ロック」なのだろうけど、例えばPearl JamやNirvanaのエモさ・荒々しさとは一線を画していて、ポストパンク/ニューウェーヴの流れを汲みつつ、ポップネスを追求と大胆なアレンジをしているタイプのオルタナです。
どの曲もとっつきやすく聴きやすいのですが、#2や#5のようなミドルテンポで縦ノリのポップ・ロックもあれば、#4ではストリングスやブラスを導入したマーチングバンドっぽいナンバーだったり、#6はなんとアフリカン・ビートという、とにかくバリエーションに富んだラインナップで聴いてて楽しい。
よく曲調の隆起があるだけで「ジャンルに捉われない」なんて評価されてる時あるけど、このXTCこそがまさに「ジャンルに捉われない」バンドといえるでしょう。
でもやはり一番の聴きどころは「サイケデリックなのにポップ」というところです。
Pink Floydをはじめとするサイケデリック・ロックの類は、やはり若干のダウナーさがぬぐえないのですが、XTCはサイケデリックな雰囲気はそのままにポップさが突き抜けてる。
ここはアレンジの技術なんだろうな~。
バンド自体は現在活動しておらず今後も活動予定はない模様。
それでも1977年のデビューから20世紀の終わりまで、フロントマンAndyのライヴ恐怖症やメンバーの加入・脱退を繰り返しながらも、音楽性を器用に変えながらコンスタントに作品を作り続けていましたが、このアーティスティックさがファンを多く生んだのでしょうね。
多彩な曲が15曲並んで1時間と少しと、ボリュームがすごくてお腹いっぱいになりました。
洋ポップスやポストパンク好きにはオススメしたい作品です!
結局のところ「オルタナティヴ・ロック」というのは、「ロックなんだけどなんか分類の仕方がよくわからん」という音楽をぶち込んだジャンルなんだな。
「ハードコアなんだけど分類しづらいな」っつって「ポスト・ハードコア」と呼んでるのと似てる。
最近はそういうの多いし、ジャンル分けって最終的にはあんまり重要じゃないし、どうでもいいんだけど。
あと、そろそろライヴのタイムテーブルとフライヤーが発表されるのでしばし待たれよ。
おわり