ロックを集め過ぎた人

ロックを集め過ぎたのでCDレビュー始めました。メタルが多めだけど気にすんな。

Killswitch Engage - As Daylight Dies

こんばんは。

 

今回は約2年ぶり2回目の登場、

Killswitch Engage

です。

 

アメリカン・メタルコアを語る上で欠かすことのできない、ジャンルの代表格のひとつですね。前回はセカンドアルバム「Alive Or Just Breathing」をレビューしました。いや~なつかしい。

 

聴くのはその後一枚はさんだ4作目「As Daylight Dies」。諸事情で名作と名高いサードを飛ばすのは心苦しいものはありますが、こちらも大きな売り上げを記録した作品のひとつです。

 

 

As Daylight Dies

トラックリスト

#1 Daylight Dies

#2 This Is Absolution

#3 The Arms Of Sorrow

#4 Unbroken

#5 My Curse

#6 For You

#7 Still Beats Your Name

#8 Eye Of The Storm

#9 Break The Silence

#10 Desparate Times

#11 Reject Yourself

#12 Be One

#13 Let The Bridges Burn

#14 This Fire Burns

#15 Holy Diver

 

 

彼らの持ち味といえばArch Enemyなどの先輩メロデスバンドにも影響を与えたともいわれる叙情的な雰囲気ですが、タイトルの一部を冠するリードトラックである#1は叙情的なトレモロで始まる、まさにそんな叙情的なイントロでスタート。この十分な歪みと分厚いサウンドの安心感といったら。終盤コーラス前のバシッと決めるブレイクダウンと、メロディックメタルコアの先駆けともなったクリーンヴォーカルパートは健在です。

 

シングルカットである#2も同様にすっと抜けるようなメロディアスパートとザクザクと刻むリフがナイス。#3もシングルカットでバラード枠ともいえるメロディアスな叙情ナンバーを見せてくれますが、そのまま#4に流れ込みツービートが炸裂する展開は激アツ。メロディアスなだけではない、ハードコアのパワーも聴かせてくれます。

 

それにしてもセカンドアルバムでギターのカッコよさにヤラれましたが、今作もソコはいかんなく、どの曲でも発揮されています。イントロのリフはどれも気合い入ってて#7、#9は特にアツい。もちろんイントロに限らず、曲中でふいに現れる静けさに飛び込んでくるフレーズやグロウルの裏で刻まれるリフはどれも一品級です。また、ギター・ヴォーカル共にクリーンで奏でられるパートは、セカンド以上にハードコアパートとのギャップを大きくしメリハリが抜群。このバンドのひとつの魅力ですが、より洗練されたな。歌詞は退廃的な表現で生や死について抽象的に描かれたもので、セカンド同様シビアな内容のようです。

 

「Alive Or~」の発表後に少々メンバーの入れ替えがあり、まずヴォーカルのJesse LeachHoward Jonesに交代。Jesseもパワーのある咆哮と時に美しいクリーンは魅力的でしたが、Howardも全く負けないパワーとギャップを兼ね備えています。また、ドラムを務めていたAdam Dutkiewiczがギターに転向し(セカンド~サード期に少しだけTom Gomesという人物を挟み)、Justin Foleyが加入しています。突っ走るハードコアな前ノリはもちろんですが、どちらかというと叙情的な雰囲気を強調するような、グッとためたドラミングが主体となっているのがこのバンドの魅力を底上げする大きな要因で、Justinはそれを実現してくれています。両者共に、このKsEとメタルコア界を駆け抜けてきたBlood Has Been Shedからの引き抜きということで、間違いない洗練されたプレイを見せてくれます。

 

ここまでこのバンドと作品の魅力を書き連ねてきましたが、オリジナル盤ラストの#11はそのすべてを盛り込んでいる最強のナンバー。作品を通してずっと心地よく聴くことのできる楽曲が並んでいますが、ラストをコレで締めてくれるなら文句なしだ。

 

#12以降はスペシャル・エディションのボーナストラック。リイシュー用にレコーディングされたようで、もちろん手を抜くことなどない変わらぬ完成度のナンバーが収録されていますが、よりヘヴィな印象の曲調がメイン。#12ではニュースクールな雰囲気のヘヴィな不協和音パートも。新しい時代へのアプローチも欠かさない、界隈の重鎮の意欲も見せてくれます。すべて本編に負けないリフが魅力的ですが、なんといっても#15ではDioのカヴァーを披露。KsEの叙情的なサウンドDioの激渋ヘヴィ・メタルが融合し新たな境地へ達したナンバーに仕上がっています。スペシャル・エディションの発売に先行してシングル化されており、自信作であることが伺えます。

 

このバンドに期待を寄せて聴いたリスナーには十分な満足を与える間違いのない作品。アメリカン・メタルコアはここに在り、といっても過言ではないでしょう。かっこよさ満載でオススメです。是非。

 

 

なんと今日で5月が終わるらしいですね。2020年始まったばかりと思っていたんですがそろそろ半分に到達するということですが脳が追い付かない。すべてコロナのせいだ。

 

 

おわり

 

 

 

 

My Curse

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  • キルスウィッチ・エンゲイジ
  • メタル
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes
Reject Yourself

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As Daylight Dies

As Daylight Dies

 

Pelican - Australasia

こんばんは。

 

今回はアメリカのポストメタル、

Pelican

です。

 

ポストメタルの代表バンドとして2001年から活動、一度ギタリストの交代はあったものの、安定したラインナップで20周年を目前にしている、ベテランバンドです。

 

聴くのはファーストアルバム「Australasia」。ポストロックは随分前にThe Album Leafを取り上げたことがありますが、ポストメタルを取り上げるのは初。ちょっと緊張です。

 

 

 

Australasia

トラックリスト

#1 Nightendday

#2 Drought

#3 Angel Tears

#4 GW

#5 Untitled

#6 Australasia

 

 

低音を強調したクリーンギターが逆再生も交えながら奏でられるイントロが印象的な#1。1:30くらいでドーンと入ってくるメタルサウンドはそのダークでメロウな雰囲気を保ちつつ、丁寧なサウンドが特徴的なポストロックの要素を感じさせます。対して続く#2ではヘヴィさに重点が置かれた、少々粗目のスラッジ然としたサウンド。ザクザクと16分で刻まれるフレーズが多く、ベースが和音で演奏されている箇所もあり、ヘヴィさは#1と比べてぐっと増していますが、メロウな雰囲気は残し、コレがポストメタル。

 

ポストメタルというと、アンビエント系統のポストロックにメタルサウンドを取り込んだタイプと、スラッジメタルがエクスペリメンタルに傾倒したタイプとざっくり分けて二種類に分けられますが、どちらかというと前者の印象を受けますが、後者のサウンドも駆使し使い分けています。#1、#4、#5、#6が前者で#2、#3は後者のイメージ。ラストを飾るタイトル曲の#6では中盤、低音がすっと抜けたアンビエント然としたパートやメロディアスさを孕むフレーズもあり、美しささえ感じさせます。

 

アルバムタイトルはオーストラリア大陸と、その周りのニュージーランドパプアニューギニアを含む島々を総称した名称。#2のタイトルは直訳で「干ばつ」ですが、地域周辺の情景をイメージした作品、という感じかな?ちなみに#2は「Messenger」という戦争映画で使用されています。ヘヴィな印象はぴったりかも。

 

プロデューサー/サウンドエンジニアはSanford Parkerという人物で、過去にMinskにベーシスト/ヴォーカリストとして在籍経験アリ、現在もスラッジ系統のバンドでプレイしつつ、その界隈を中心に手広く多くの作品の手掛けているようです。また、マスタリングはNick Zampielloという人物で、過去に取り上げたこともある作品ではAnimosityの「Animalでマスタリングを担当しています。その他Isisの作品を手掛けるなどParker氏同様実績ある人物です。また、カヴァーアートには元Isisのギタリスト/ヴォーカリスト、現Old Man GloomAaron Turner氏がクレジットされており、界隈のプロが勢ぞろい。ギタリストのTrevor de Brauw曰く「予算が限られていたし、レコーディングスタジオも建設途中で苦労が多かった」そうですが、堅固なバックアップもあり、作品自体は概ね高評価を得ています。

 

力強く、それでいて繊細さも感じられる歪んだメタルサウンドが終始全体を覆うように奏でられる中、時に荒波がふいに収まったような静けさが演出される場面もあり、心に落ち着きと小さな興奮を呼び起こすような不思議な作品。個人的にはヒーリングミュージックですが、感じ方は人それぞれ…ポストメタルに興味のある方はこの作品を入門とするのもいいかも。

 

 

最近の悩みは食生活がカス過ぎるのか、口内炎とクソデカニキビがなかなか治らないことです。いい方法があれば教えてください。

 

 

おわり

 

 

 

Drought

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  • Pelican
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  • ¥153
  • provided courtesy of iTunes
Australasia

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Australasia

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  • 発売日: 2011/08/30
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

Immortal Souls - Wintereich

こんばんは。

 

今回はフィニッシュ・メロディック・デスメタル

Immortal Souls

です。

 

「冬」をテーマにした冷たさを感じさせる音楽性で人気を誇るバンドとして有名ですね。当初はドゥームメタルをプレイしていたそうですが、現在は脱却しブラックも感じさせるメロデスがベースになっている模様。

 

聴くのはサードアルバム「Wintereich」。例に漏れず冬を感じさせるジャケットです。Lordiの「The Arockalypse以来約3週間ぶりのフィンランド勢。メタル大国なので期待大です。

 

 

Wintereich

トラックリスト

#1 Nightfrost

#2 Feareaper

#3 Frozen Inside

#4 Icon of Ice

#5 Color of My Sky

#6 Constant

#7 Idlestate

#8 Heart of Cold

#9 Winter of My Discontent

#10 Black Water

#11 Wintereich

 

 

今作は4章に分かれたコンセプトアルバムになっており、Wintereichという王国への旅を描いているようです。

Chapter I - The Awakening(#1~#3)
Chapter II - Reflections of Doom(#4~#6)
Chapter III - Shadows of the Valley of Death(#7~#8)
Chapter IV - The Passage(#9~#11)

曲のタイトルを見るだけで寒くなってきそうな単語が並んでいますが、歌詞中には雪国への旅路が描かれているのでより寒い。今日が暖かい陽気で助かった。アルバムの舞台設定が架空の国といえばノルウェー産ブラックのImmortalを思い出しますね。北欧は雪ばかり降るのでやることがない、みたいなスカンディナビアンジョークを誰かが言ってた気がしますが、暇すぎて物語を書くのが風習なのかもしれません。

 

全体的にメロスピともいえる派手でスピード感のあるバッキングと、ベースも兼任しているAki Särkiojaのハリのある咆哮が魅力的。メロハーといえばフィンランドみたいな部分はありますが、やはりこの国のメロディ性はピカイチだ。コレはDanzigからの影響もあるらしく、なるほど渋さもほんのり匂うのはそのせいか。

 

リフメイキングや締まりのある歪みはスウェーデンに引けをとらず、#1から掴みはバッチリ。さすがスカンディナヴィアン・メタル。この洗練され尖りのあるギターは個人的に非常に好みなので助かります。加えて前述のとおりメロスピ/パワーメタル系統のメロディアスなギターが奏でられるのがこのバンドのらしさを作り上げています。#5のイントロのブレイクダウンや#7の16分でザクザク刻むリフなど、多彩なフレージングも難なくバシッとキメてくれ嬉しい。プロデュースはAkiとオリジナルギタリストで中心人物であるEsa Särkiojaの連名でのクレジットですが、Esaの音楽性の気が強そう。

 

ベースがゴリゴリしているわけではないにも関わらず結構抜けてくるのもポイント高い。スラッシュやデスでベースヴォーカルはまま見かけますが、メロデスでのベースヴォーカルは少々珍しいか?エクストリームメタルでは音やテクニックで派手さをアピールしている場合が多いですが、このバンドはかなり土台としての役割に徹しているようで安心感が強い。芯のある咆哮であるヴォーカルも前面に出るというよりは、メロディアスかつアグレッシヴなバッキングに馴染むような印象なのも面白い。

 

サウンドエンジニアはSvante Forsbäck(マスタリング)、Arttu Sarvanne(ミキシング/レコーディング)という二名の人物が担当。多くの北欧メタルバンドがお世話になっているようで、過去に当ブログで取り上げた作品にも関わっていました。(Forsbäck氏はLordiの「The Arockalypse、Sarvanne氏はAlghazanthの「Osiris-Typhon Unmasked

 

物語でいえば起承転結の「結」にあたる最終章の盛り上がりは特に目を見張るものがあり、入り口である#9のイントロや#11のサビ前のギターフレーズも激アツだし、#10と#11ではサビにクリーンヴォーカルを導入しており、まさかのアプローチに鳥肌。常時クリーンヴォーカルを導入しメロディアスさを演出しているメロデスには賛否両論ありますが、こうしてワンポイントで入れてくるとは…してやられたな。ラストにタイトルナンバーを持ってくるのもニクイ。

 

作品構成、サウンド、フレーズどれをとっても質の高い仕上がり。かつバンドらしさ(或いはフィンランドらしさ、とも言える)もしっかりとアピールされており、聴きごたえ抜群です。北欧メタルを楽しみたい方にはオススメの作品。是非。

 

 

緊急事態宣言が解除されました。まだまだ気を抜いてはいけないのはわかってるんですが、はやくおさけがのみたい。はやく揚げ出し豆腐とだし巻き卵が食べたい。

 

 

おわり

 

 

 

Winter of My Discontent

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  • ロック
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Nightfrost

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Wintereich

Wintereich

  • アーティスト:Immortal Souls
  • 発売日: 2008/03/17
  • メディア: CD