ロックを集め過ぎた人

ロックを集め過ぎたのでCDレビュー始めました。メタルが多めだけど気にすんな。

DIR EN GREY - ARCHE

こんにちは。
 
ついにDIR EN GREYのとりあえずラストレビュー。


ARCHE


実は、前作の「THE UNRAVELING」までは、一応一通り聴いたことがあったのですが、
このアルバムはランダム再生で聴いたことがあるのみ。

正直なところ、聞き流していた部分も多かったのですが、
こうやって歴史を辿って聴いてきたこともあり、期待感も高まります。

アルバムタイトルはギリシャ語で「根源」
昔の自分たちを今の状態でどのように表現するか、がテーマのようです。

そんじゃ、いくよー!


トラックリスト
#1 Un deux
#2 咀嚼
#3 鱗
#4 Phenomenon
#5 Cause of fickleness
#6 濤声
#7 輪郭
#8 Chain repulsion
#9 Midwife
#10 禍夜想
#11 懐春
#12 Behind a vacant image
#13 Sustain the untruth
#14 空谷の跫音
#15 The inferno
#16 Revelation of mankind


#1 Un deux
いつもと違い、少しキャッチーなメロディの曲で始まります。
ヘヴィさよりもメロディに重点を置いている感じで、個人的には「鼓動」を想起させる曲です。
また、歌詞も退廃的な雰囲気は薄く、むしろポジティヴさも感じられます。


#2 咀嚼
前曲よりはヘヴィさ強めですが、こちらもまたメロディアス。
特にギターがメロディを先導していますね。
また、「鬼葬」のころのホラー感のある歌詞が特徴的です。


#3 鱗
打って変わってハードなスピードチューン。
ヴォーカルも前曲までほとんどクリーンのみでしたが、今回はグロウル・シャウトガンガンです。
ただ、しっかり歌い上げるところやオペラのように歌っているところなど、
たくさんの声色を使い分けています。
アツいギターソロもいいですね。


#4 Phenomenon
ミドルテンポで不思議な雰囲気のナンバー。
ベースの低音が目立っていたり、ギターが全体を通して不思議なフレーズを奏でていたり、
ヴォーカルも表情豊かで引き込まれます。


#5 Cause of fickleness
こちらはShinya原曲の縦ノリ系。
Withering~」の時の雰囲気を感じさせます。
ただ、当時よりも音の厚みと京の表現力がぐっと増していますね。
この感じ久しぶりなので、楽しくなります。


#6 濤声
優しい雰囲気のシンセとギターのフレーズが絡み合って始まるバラードテイストのナンバー。
変拍子もあり、今作の中では少しプログレ感がありますね。
また、シンセやキーボードが比較的目立っており、他の曲と雰囲気が違っている曲です。


#7 輪郭
ピアノで始まるこちらもミドルテンポのナンバー。
28thシングルです。
古い曲のため収録を見送ることも考えられたそうですが、
前曲と似た構成感のためお互いを引き立てるのでは、ということで収録されたとのこと。
比較していうならばこちらのほうがヘヴィで、重く寂しい世界観を感じますが、
ギターソロやピアノの美しさもある曲です。


#8 Chain repulsion
こちらはハイテンポでノリよく始まります。
#5のような「Withering~」のノリに「鬼葬」のホラー感を乗せ、
昨今のヘヴィさで構築したような感じで、かなり聴きごたえあります。


#9 Midwife
こちらも縦ノリですが、少しヘヴィさ・ハードさ強めです。
京のシャウトがかなり狂気的・攻撃的です。
また、このアルバムの中では比較的、歌詞が攻撃的で皮肉交じりですね。
個人的にだいぶ好きだな~。


#10 禍夜想
ドゥーム感のあるロウテンポのナンバー。
タイトルは「まがやそう」と読みます。
ヘヴィさは強いですが、ヴォーカルはかなりメロディアス。
歌詞はこちらもやはり「鬼葬」の雰囲気が漂っています。


#11 懐春
こちらは「MACABRE」を感じさせるナンバー。
歌詞を最初見た時「『MACABRE』だ…」と思いましたが、曲調、特にベースがそんな感じ。
ただ、やっぱり音の厚みや細かいフレーズのアレンジは当時では出せなかったものだと思います。


#12 Behind a vacant image
「THE FINAL」のような重いシンセで始まる曲。
全体的な雰囲気も同曲を感じさせます。
歌詞がなんか…このバンドの一貫している「痛み」というか…
皮肉もかなりあると思いますが、息が詰まる…
何度も聴き返したくなります。


#13 Sustain the untruth
27thシングル。ルナフェスでも披露されました。
暗い雰囲気ですがギターはワウが使われていたりして、ヘヴィですがなかなかノれる曲です。
サビは力強く歌い上げていますが、
他の部分はシャウトで表情豊かに、そしてやはり狂気的です。
聴きこんでからライヴで観たかった…


#14 空谷の跫音
アコギが乗ってくる綺麗なイントロのバラードナンバー。
「THE MARROW~」以降の作品には見られなかった
かなり丁寧に綺麗に作られているバラード、という感じ。
ヘヴィさもありますが、全体的にふわふわした曲調で、
ヴォーカルも力強さよりも優しさ、美しさに重点を置いています。


#15 The inferno
久しぶりに攻撃的でハードナンバー。
当時よりもヘヴィさこそ強いですが、「Vulgar」時代を思い起こします。
歌詞も昨今の難解なものではなく、当時のとがった攻撃的な感じです。


#16 Revelation of mankind
最近の作品にしては珍しくかなり攻撃的な曲。
そして今作にはなかった「DUM~」のプログレ感が前面に押し出てます。
プログレ感を期待してちょっと物足りなさ感じていた人は確実にここで持ってかれたでしょう。
かくいう私も持ってかれました。
最後の最後でコレとは…
さすがです。


フルアルバムでは過去二作、かなりプログレに傾倒していましたが、
今作は全体的にシンプルになりました。

前述のように原点回帰的な意味合いもあってか、
過去の雰囲気、特に「Withering to death.」と「鬼葬」を感じましたね。

もちろん音の厚みやアレンジは全然当時と違いますが、
そちらもやはり過去二作と比較して、よりシンプルに聴きやすくまとめた感じがします。

また、歌詞もかなりダークで退廃的で難解なものが多かった過去二作ですが、
今作はやはりシンプルというか、この面でかなり過去の雰囲気を感じましたね。
特定の歌詞のフレーズの繰り返しも多かったです。

そういえば、ルナフェスで披露された新曲もかなりシンプルで、
歌詞もいつになくポジティヴでした。

コレはニューアルバムの期待感が高まりますな…


こんな感じでひとまずDIR EN GREYのアルバムレビューは終了…

…と思いきや、あるアルバムを忘れてはいませんか?


改 -Kai-


…コレ結構ファンの間でも謎のアルバムなのでは…?

MACABRE」と「鬼葬」の間に発売されたリミックスアルバムです。

ちょこちょこランダムで流れるけど、よくわからん…

ただ、当時のシングルのカップリングにいろんなリミックスが収録されたりしているので、
その辺の遊び心とかかな?

ひとまず聴いてみてだな!

お楽しみに!


おわり。
 
 

 

 

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