Evanescence - Fallen
こんにちは。
今回はアメリカのロックバンド、
です。
2003年のデビュー以降、三作のオリジナルアルバムを発表し、どれもチャートで好成績を残している売れっ子バンド。今年2020年に9年ぶりとなる完全オリジナルアルバムの新作を発表予定で、4/24には先行シングルを発表しました。日本でも話題に挙がることが多く、国外のバンドとしては割と知名度の高いバンドのひとつですね。
聴くのはデビューアルバムに位置づけられる「Fallen」。全世界で1500万枚という驚異の売上を記録し、バンドの人気を不動とすることとなった作品です。
トラックリスト
#1 Going Under
#2 Bring Me To Life
#3 Everybody's Fool
#4 My Immortal
#5 Haunted
#6 Tourniquet
#7 Imaginary
#8 Taking Over Me
#9 Hello
#10 My Last Breath
#11 Whisper
#12 My Immortal [Band Version]
#1はシングルカットの第一弾。がっしりとしたギターで支えられる叙情的なメロディと伸びのあるAmy Leeのヴォーカルとこのバンドの持ち味を存分に発揮したナンバー。AmyがMVで着ているドレスはAmy自身がデザインしたものだそう。ピアノのイントロが印象的な#2はこのアルバムの先行シングルで、このバンドの代表曲のひとつ。12 StonesのギターヴォーカルPaul McCoyがアディショナルヴォーカルとして参加しており、ツインヴォーカル体制になっています。
#9やシングルカットの#4はピアノとストリングス主導のバラード。Amyのしっとりしたヴォーカルが光ります。AmyがMeat Loafの弾き語りがきっかけでバンドに加入したのは有名な話ですが、この作品では演奏しておらず、鍵盤楽器とプログラミングはすべてキーボードのDavid Hodgesが担当。オーケストレーションにはLinkin ParkのMeteoraなど数多くの名盤への関わりを持つDavid Campbellと、多くの映画音楽を担当したGraeme Revellが参加と豪華な布陣。(Graemeが#4、Davidはそれ以外のナンバーを担当。特に#4についてはGraemeがすべて任せられたよう。)また、#3、#5、#7、#11には合唱団も参加。シンフォニックな要素をふんだんに取り込み、このバンドのゴシックな雰囲気づくりに欠かせない存在です。
歌詞はジャケットの青白さのイメージを象徴するような悲愴的な印象のものが多数。空想的で抽象的な表現が多く、この辺もゴシックな雰囲気にかなりマッチしています。
#5などではブレイクダウンも見られたり#11のイントロはメタリックリフだったりとヘヴィなナンバーもあり、時にしとやか、時にヘヴィ、時に叙情的。積極的にメタルバンドへ分類されることは少ないバンドではありますが、シンフォニックメタルやゴシックメタル勢に劣らない完成度を誇っているといっても過言ではないでしょう。それでいてメタルに寄り過ぎず、当時流行だったニューメタルをはじめとするオルタナティヴでモダンな雰囲気を醸し出しているのが爆発的な売り上げを記録した要因かも。
#12はボーナストラックで#4のバンドバージョン。ピアノも残しつつ少々ヘヴィに、このバンドらしいアレンジになっており、こちらがオリジナルでも十分といえるナンバーです。(#9の存在を考えるとこちらをオリジナル収録でもよかったのでは?)
2000年代前半のロックは女性ヴォーカル流行期(?)というのもあり、Amyをいかに映えさせるかということに重点を置いているな、という印象。それについては十分に成功しているといえますが、個人的には少々物足りなさも感じました。自分としてはやはり全員がバチバチ演奏しているタイプの作品がタイプだな。売れた作品であることに異論はないので、国外ロック入門作品としてはかなり適した作品と言えると思います。是非。
そういえば#2はラルクのライヴの待ち時間に流れていたtetsuyaセレクトの楽曲群の中に入っていました。ポップパンクが主体のプレイリストの中でひときわ目立っていたような気がする。しかも待機列で友人とちょうどEvanescenceの話題が出て、噂をすればとなんか謎にテンションが上がったな。ライヴ色々なくなっちゃったし寂しいなあ。スラドミとかメタルウィークエンドどうなるんだろうか。はやくイキたい・・・。
おわり