ロックを集め過ぎた人

ロックを集め過ぎたのでCDレビュー始めました。メタルが多めだけど気にすんな。

Deftones - Around The Fur

こんにちは。

 

今回はアメリカから

Deftones

です。

 

1988年に結成、他に類を見ない独特のサウンドオルタナティヴ・メタル創成期から—――2013年にはデビュー当初からのメンバーChi Chengを亡くしながらも—――現在まで世界的に活躍中のバンドです。

 

聴くのは二度目のプラチナディスク獲得となったセカンドアルバム「Around The Fur」。現在はキーボーディスト/DJとして正式メンバーのFrank Delgadoがサポートメンバーでの初参加となった作品です。

 

 

Around the Fur

トラックリスト

#1 My Own Summer (Shove It)

#2 Lhabia

#3 Mascara

#4 Around The Fur

#5 Rickets

#6 Be Quiet And Drive (Far Away)

#7 Lotion

#8 Dai The Flu

#9 Head Up

#10 MX

 

 

 

オルタナティヴ・メタル(というジャンル分け自体が曖昧ではあるけれども)というジャンルは比較的メタルファンからは敬遠されがちですが、少なくともこのバンドのサウンドは生粋のメタルに負けない強さを持っている、と#1のダウナーで重く歪んだイントロで思わせてくれます。

 

Chino Morenoの狂気と妖艶さを兼ね備えるヴォーカルもこのバンドの魅力。バース部分ではシャウトやウィスパーヴォイスを駆使しダークな雰囲気を醸し出していますが、コーラスではクールにキメる。#7なんかがその特徴を顕著に示しており、作品自体がオルタナティヴ・メタルシーンの躍進に大きく影響していますが、特にこのヴォーカルスタイルにインスパイアされたフォロワーも多いはず。

 

 

過去に取り上げた、同国のSevendustオルタナティヴ・メタルシーンの代表的なバンドのひとつですが、サウンド面も曲調もこちらのほうがかなりダークな雰囲気。ミドルテンポのナンバーが多く、クールでメランコリックな印象。その中でも#6はポップとは言わないまでも、比較的ノリやすいナンバー。シングルカットもされており、同じくシングルカットの#1やタイトル曲の#4とともに印象的なナンバーです。

 

ベースも少々歪んでおり、ヘヴィさやダークさの演出はこのサウンドの貢献が大きいでしょう。大きく抜けて聴こえるわけではないですが、ギターが入ってこないパートでの存在感は非常に強い。#8のバース部分はそのサウンドが印象的で、作品中でも随一のメランコリックな雰囲気を持っており、らしいナンバーのひとつです。

 

歌詞は素朴かつ抽象的。あまり難しい言葉は使用されていないにも関わらず、空想的な独特の世界観。繰り返しも多く、狂気さえ感じます。

 

#9はSepulturaSoulflyでおなじみのMax Cavaleraがギター&ヴォーカルで参加。よりグルーヴィーでニューメタル色の強いナンバーで、Maxの影響が色濃く出ています。というか歌詞中にSoulflyという単語が登場している。共にアメリカ大陸のヘヴィ・ロックシーンで鎬を削るバンド同士のリスペクトを感じます。

 

ドゥーミーな音楽性ゆえに聴き終えるとどんよりしてしまうのは否めないですが、古くはBlack Sabbathが開拓した暗く重い音楽に、ハードコアやグランジの荒々しさを加えたまさにオルタナティヴ・メタルを体現した作品。好き嫌いは分かれると思いますが、少なくともシーンを押し開いただけある十分な完成度です。

 

 

 

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おわり

 

 

 

Be Quiet and Drive (Far Away)

Be Quiet and Drive (Far Away)

  • provided courtesy of iTunes
Headup

Headup

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Around the Fur

Around the Fur

  • アーティスト:Deftones
  • 発売日: 1997/10/24
  • メディア: CD