Altorių Šešėliai - Margi Sakalai
こんにちは。
Altorių Šešėliai
です。
・・・いや、読めん。
そもそもリトアニアもどこにあるのか知らん。
ということで少し調べたところ、欧州、バルト海沿岸の国で、国境を接するエストニア、ラトビアと合わせて、バルト三国と呼ばれています。
国土の98%が農地と森林に覆われ、「森と湖の国」と言われたりしているようですね。
そして何より日本との重要な接点として、杉原千畝が多くのユダヤ難民を救った、「カウナス事件」です。
事件の詳細を読んでいたら感傷的になってしまったので、ここでは割愛しますが、歴史認識を深めるためにも是非読んでみてください。
アレ?なんの記事だっけ・・・?
話は戻って、バンド名はリトアニア語みたいですね。
一応英語表記にするとAltar Shadows、日本語直訳だと「祭壇の影」。
国民の大半がローマ・カトリック教徒だそうなので、そこからかな?
聴くのは2007年から二年間という短い活動期間の中で唯一のフルアルバム、「Margi Sakalai」。
こちらも読めませんが英語だと「Speckledy Falcons」、日本語だと「まだらの鷹」。
リトアニア文学とかを歌っているみたいなので、思想としてはフォークメタルとかが近そうな感じ。
とにかく聴きましょー!
トラックリスト
#1 Margi Sakalai
#2 ...Ant Upės Didžiausios Smėlėtų Krantų...
#3 Vakaro Sutemos Mėlynai Pilkos
#4 Į Dar Gilesnį Pragarą II
#5 Gelsvas Mėnuo III
#6 Aš Taip Laukiu
#7 Krintančiam Sniege
#8 Sugrįžki Pas Mane, Naktie!
#9 Eternal Wars
#10 Sodai Sodai, Leliumai
森と湖の国、リトアニアを思わせるような自然の音から始まり、そのまま暗くもメロウでスローテンポなメロディックブラックへ。
一応歌詞も見ることができましたが、それも母国語のため読解には至らず…すみません…
#1から#2への繋ぎも水の音と鳥の鳴き声でそこにアルペジオが乗ってくるという、アンビエントというかヒーリングミュージックか?
…と思ったらまたメランコリックなメロディックブラックが飛び込んできて、アンビエントブラックメタルってこういう音楽をいうのか…
#3は鶏の鳴き声が定期的に現れたり、中盤は台風が来たりして、そこにフルート的な民族楽器を使用したインスト(インスト?)。
そのまま#4に繋がるので前奏的な意味合いっぽいですが、ガチの環境音楽じゃん。しかも#4のバックでも雷の音が鳴り続けている。
前衛音楽はそれなりに聴きますが、これはまた新しい感覚だな。
フォークメタルかな?という予想を立てましたが、音楽性は上記の通りで、ただ、アコースティックな音も結構多く織り込まれており、自国の文学がテーマな部分があること踏まえると、かなり自国に寄り添ったバンド、といえるかもしれません。
#6は繊細でアコースティックな民族音楽のようなナンバーで、ヴォーカルは女性かな?シャウトはなしですが、トレモロピッキングが多く、ブラックメタルと言えなくも…?
続く#7もトライヴァリティックながら、薄くエレキギターの歪みを敷きつつ、だみ声ヴォーカルという新しいアプローチ。
#9は同郷のBlackthruというブラックメタルバンドのカヴァー。リトアニアでは有名なのかな・・・?
こちらは歌詞も英語で内容もかなり陰鬱な感じ、曲調も今作品でもっともブラックと、元のバンドはオールドスクールな王道っぽいですね。あとで調べてみよう。
最初の馬の音はオリジナルだと思いますが…
ラストはリトアニアの民謡という自国愛に溢れたナンバー。ビートは民族的ながらも、しっかり歪ませており、コレ一番ヘヴィなのでは?
てか、コレちょっとヴァイキングっぽくて普通にかっこいいぞ…
ちなみに原曲↓
ブラックメタルという音楽は音楽ジャンルの中でもトップレベルにカオスなジャンル、というのはわかっていたんですが、まだまだ知らない世界が多いな…
もはや「ロック」に分類するのも憚られるような曲ばかりで、民俗音楽にロックの音「だけ」を取り入れ、たまにブラックメタルをやっているので、「とりあえずコープスペイントもしとこうか」ということで、このジャンルに分類された、みたいな。
ここまでの自分の守備範囲を優に超えてきたので、かなり新鮮でした。
普通に聴いてて楽しかったので、新たな扉を開きたい方は是非。
最近は現場に出ることが多く、そこでDJやられてる方々はやはりすごい人達で、そこでは毎回ロックばかり聴いてきた自分には新鮮な音ばかりが溢れているのですが、まさか自分のライブラリからこんな斜め上の音が聴けるとは思わなんだ。
灯台下暗しとはこのことか。
みなさんも大切なものは意外と近くにあるのかもしれませんよ…
リトアニアとか。
おわり