Angelcorpse - Of Lucifer And Lightning
おはようございます。
Angelcorpse
です。
ブラックメタルもデスメタルも既に扱ったことのある当ブログですが、ブラッケンドデスは初めてですね。超絶簡単に言えば、両方の要素をもつジャンルですが、このバンドに関していえば、バンド名からして思想がブラックメタル、音楽性がデスメタルと捉えるのが妥当かな?バンドは1995年から活動開始し、何度か解散や活動休止を経て、残念ながら現在は解散してしまっているようです。
聴くのは4作目のスタジオアルバム「Of Lucifer And Lightning」。2007年の作品で、発表された作品としては一番最後のものになります。この手のはAnaal Nathrakh以来ですね。
トラックリスト
#1 Credo Decimatus
#2 Antichrist Vanguard
#3 Machinery Of The Cleansing
#4 Hexensabbat
#5 Extermination Sworn
#6 Saints Of Blasphemy
#7 Thrall
#8 Shining One (Rex Luciferi)
#9 Lustmord
やけに中音域が強調されたトレモロフレーズがフェードインで流れてくる。禍々しさ全開です。ブラッケンドデスメタルとは言い得て妙で、この中音域の強調具合、そして曲名から感じられる雰囲気は確かにブラックメタルですが、ヴォーカルスタイルや曲展開、ドラムパターンはデスメタルそのもの。特にブラスト一辺倒ではなくかなり複雑なパターンで演奏されるドラムはテクデスと言ってもいいくらい。また、スラッシュメタルからの流れを汲む超スピードのギターソロや頻繁に行われるテンポチェンジもデスメタルを感じさせます。
メロディアスさもほぼ皆無でキーボードもなし、純粋にデスメタルを突き詰めた音の洪水がガンガン流れ込んでくるので、興奮が冷めやる暇もヘドバンが止まる気配もない。どうしても聴きやすさというか飾りをつけたくなってしまう昨今(といっても10年以上前の作品ですが…)、ここまで純粋な作品は嬉しい。
ただし、コンセプトは前述のとおりブラックメタルど真ん中。そもそもバンド名がソレで、Dark Funeralといいブラックメタルでは天使がよく[自主規制]・・・歌詞をほんのり訳したりするとかなりえげつないし、あまり宗教的に明るくない部分が多いですが、分かっちゃうとかなりキツめの模様。そもそもジャケットかなりアレな気がするけど、まああまり触れないでおくか。
とにかくブラックでデスな曲が約40分間演奏され続ける。ちょっとくらい落ち着くというか静かになってもいいもんなのに、まったくスピードを緩めることなく音が鳴り続ける。#6なんか6分を超えるナンバーなのに首を振っているといつの間にか終わってる、というくらいものすごいスピード感。
こんな素晴らしくエクストリームなバンドが解散してしまっているなんて…まあ何度か復活しているみたいなので、もしかしたら今後もあるかもしれませんね。作品はしばらくなのでアルバムはあまり期待できないかもしれませんが…濃い純粋なデスメタル、ブラックメタルな思想を楽しみたい人には十分な作品と思います。是非。
寒い日もだいぶ減ってきました。私は衣替えが苦手なのでこういう時期にやられるんだよな。まあでもメタルはそのうち病気に効くようになるというし…聴くか。
おわり