Amorphis - Circle
こんばんは。
さて、今回はまたまたフィンランドから
Amorphis
です。
1990年初頭から活動し幾度かのメンバーチェンジや活動休止を挟みながらも、現在まで13作のフルアルバムを発表しているキャリアあり、且つアクティヴなバンドです。
初期はメロデスだったそうですが、中期頃から祖国の民族音楽を取り入れ、独特な雰囲気のメタルを演奏しているよう。
来日も多くしているようで、結構お気に入りなのかな?
聴くのは11作目「Circle」。
既にサウンド面やらもろもろ成熟していると思われますが、どんな作品を聴かせてくれるのか楽しみ。
いきましょー!
トラックリスト
#1 Shades Of Gray
#2 Mission
#3 The Wanderer
#4 Narrow Path
#5 Hopeless Days
#6 Nightbird's Song
#7 Into The Abyss
#8 Enchanted By The Moon
#9 A New Day
#10 Dead Man's Dream
初っ端から民族的な雰囲気を醸し出しつつ、メタルの持つ勢いも見せつけてきて、コレがこやつらのスタイルか、なるほど。
グロウルも普通に使用されており、かつてのメロデスの名残でしょう。
サビはクリーンヴォーカルで壮大にメロディックに歌い上げ、こちらはメロハーを思わせます。
続く#2はピアノとシンセかな?美しさを感じさせるイントロのミドルスローテンポのナンバー。もちろんこちらも力強さを残しており、聴きよいながらも彼ららしさを感じさせます。
基本的にはオーソドックスなヘヴィメタルを基盤にシンセやピアノで壮大さを演出したり、民俗的なフレーズを乗っけてくるスタイル。
過去にレビューしたバンドでいうと、Orphand Landの民族的な部分とAmon Amarthのハードな部分をいいとこどりし、よりメロディアスになったようなイメージです。
正統なメタル聴くの久しぶりな気がするな…
#4は特に民族的なスケールが強調されているナンバーで、メインフレーズをフルート(?)で演奏している上にユニゾンでギターが絡んでくるイントロはアツい。
メロディや壮大さが強調されていますが、前述のグロウルに加え、5弦ベースが使用されていたり、バスの連打がそこそこ出てきたりと、美しさだけでなくヘヴィさや激しさも兼ね備えているのも持ち味ですね。
このバンドの力強さに大きく貢献しているのは2005年に加入したVo.のTomi Joutsen。
ハイトーンヴォイスではなく、ゴシックメタルで聴かれるような中音域でしなやかに歌い上げるタイプです。
中音域でこのパワー感を出せるのすごいな。グロウルとの使い分けも器用です。
このバンド以外にもいくつかのバンドを兼任しているようですが、ギタリストをやったりしているらしく多才な模様。
演奏もあまりテクニカルなフレーズは見られず、ゆったり聴かせることを意識した歌うようなフレージングが多く、トラディショナル且つ泣きのギターソロも聴きどころのひとつ。
旋律以外は基本的にバッキングをしっかりと支え、パートごとの役割分担もきっちりこなしている印象です。
作品の内容としてはフィンランドの神話を題材にしたオリジナルストーリーということだそうですが、なんとそのストーリーの作者であり作詞を担当した人物はメンバーではないという珍しいパターン。
他の作品も基本的には外部の詩人に依頼しているようです。
自分たちよりも表現のプロに任せるというのは賛否両論かもしれませんが、コレは作品への完成度のこだわりであったり自国愛の表れと捉えてもいいかもしれませんね。
ちなみにジャケットの人物は「アルバムの主人公が人生の新たな道を見出すのを助けるために、別の時代からやって来た」のだそう。やはりこだわりは強いんでしょう。
#10はボーナストラックということで、ここまでとはガラッと雰囲気の違うツービート主体のメロデス色の強いナンバー。
ただ、シンセでの壮大さの演出やサビのメロディアスさは健在、また間奏では民族的フレーズも聴かせてくれ、この作品で感じられた彼ららしさも十分に発揮しています。
コンセプトアルバム色が強く統一感の強かった今作品において、ボーナストラックがこんなに仕事してくれるとは思わなんだ。
5分超えが大半と短くない曲が並んでいますが、メロディに聴き入れるからかあまり冗長さは感じません。
さすがフィニッシュ・メタルということで、完成度は十分。メロディアスなメタルが好きな方は安心して聴ける作品と思います。
いや~、北欧強し。
日本ももっと、いやもうちょっとだけでいいからメタル流行ってくんねーかな~。
せめてLOUD PARKの復活を・・・
今年のクリスマスのお願いはコレに決まりだな・・・
おわり