Angels & Airwaves - We Don't Need To Whisper
こんにちは。
今回はアメリカのロックバンド、
Angels & Airwaves
です。
Blink-182活動休止後にフロントマンのTom DelongeがThe OffspringのAtom Willardらと結成したバンドで、メンバーの入れ替えはあったものの、2005年から現在まで活動中で今までに5枚のアルバムを発表しています。
聴くのはデビューアルバム「We Don't Need To Whisper」。
Blinkとはまた違った一面を見せてくれる作品みたいで、どんな感じだろ。
いきましょー!
トラックリスト
#1 Valkyrie Missile
#2 Distraction
#3 Do It For Me Now
#4 The Adventure
#5 A Little's Enough
#6 The War
#7 The Gift
#8 It Hurts
#9 Good Day
#10 Start The Machine
ジャケットには地球を中心に据えた宇宙空間が描かれていますが、まさにその宇宙を連想させるような電子的なイントロで幕を開けます。
ポップパンクを開拓した頃のBlinkで見られたような突き抜けたポップパンクとは違った、ポップさはありつつも、落ち着いていて空間的な音が多く、よりインディーなアプローチが印象的です。
Pink FloydやU2との共通点が多いという評価もあるようですが、浮遊感の強い音使いは近いものがありつつも、Tomのポップネスが作品全体に散りばめられている点は、Blinkから引き続き、というところでしょうか。
また、Blink時代よりも落ち着いたTomのヴォーカルは、こちらの音楽性にはかなりマッチしていると言っていいでしょう。ほんのりBlinkの雰囲気を残しつつ、かなり違うアプローチで次のバンドをやっている、というのは別バンドでの活動の甲斐があるというもの。
ドラムのAtomもOffspringの陽気なビートではなく16ビートが主体でタム回しなど器用なフレーズが光るゆったりしたドラミングで、このビートがパンキッシュなイメージを完全に払拭するのに一役買っています。
ただ、Blinkからのファンは少々戸惑いがあったのでは、と推測します。
ポップパンクブームの礎を築いたBlink-182といえば、初期は突き抜ける明るさとスピード感で突っ切るイメージ、後期もそれを残しつつ多彩なアプローチをしていたバンドですが、今作品はゆったりとしたテンポの曲が多く、10曲で50分と曲長も短い方ではなく、音使いも一貫して浮遊感のあるシンセが印象的なもの。前述の比較として挙げたPink FloydもU2もブリティッシュロックなので、アメリカンパンクとは畑が違ってるわけです。
それでもアメリカ、カナダでゴールドディスクを獲得しており、この辺は新たなファンを獲得したのか、あるいはTomの魅力なのか…
少なくとも完成度は非常に高いもの。
浮遊感、といってもシューゲイザーよろしくザラザラぐわんぐわんしているわけではなく、歪みは少なく、Tomの伸びやかなヴォーカルを強調しつつ、聴き心地よいすっとした音使いでリラックスできる音使い。それでいて最後までメランコリックではなく、空を見上げるような解放感と明るさを持った作品に仕上がっています。
あまり日本向けではないかな、とは思いますが、ブリティッシュロックが好きな傾向のある人はそれなりに楽しめるのではないかと思います。
なんと4月を目前にして雪が降り積もりました。朝出かけようとして魂消ました。
あったかくなってきたな~と思ったらやられたな。三寒四温ってやつですね。
寒いからはよ暖かくなっておくれ。
おわり