Angra - Freedom Call
こんばんは。
今回は一週間ぶり二回目、
です。
前回はセカンドアルバム「Holy Land」でオリジナリティ満載のブラジリアンパワーメタルを聴かせてくれましたが、今回は、その後にVanden Plusとのスプリットを挟んで発表した二作目となるEP「Freedom Call」。「Holy Land」からメンバーの変更はなし。6曲で30分と、EPですが十分なボリュームです。
トラックリスト
#1 Freedom Call
#2 Queen Of The Night (Remixed Version)
#3 Reaching Horizons
#4 Stand Away (Orchestra Version)
#5 Painkiller
#6 Deep Blue (Edit Version)
前作と比較すると力強くヘヴィさの増したバッキングが印象的です。ベースのゴツさも相変わらず。前作までの音楽性にヘヴィさが不足している点をリスナーに指摘されていたらしく、その影響と思われます。聴きなれないパーカッションもあり、彼らの民俗的な要素も健在。ただ今作唯一のオリジナルナンバーの#1では逆にキーボードの壮大さが影を潜めてしまった感があり、そこは少々残念だ。
#2以降は過去作の別バージョン等なので、今作は企画盤的な要素が強い。#2、#3は最初期のデモ音源「Reaching Horizons」(#2は「Holy Land」の日本盤にてボーナスで収録)、#4はデビューアルバム「Angels Cry」から、#6は前作「Holy Land」から。
基本的に#1に聴かれるヘヴィさを纏ってのリミックスとなっており、Andreの高音も合わせて迫力は2倍増し。#3はバラードにも関わらずそれがいかんなく発揮されています。#4のアレンジはAngraにアレンジ面等々で何かと深い関わりのある、AvantasiaのSascha Paeth。Andreとともにプログラミングや演奏を行っていると思われますが、生演奏に負けずとも劣らない壮大なアレンジには目を見張るものがあるし、何よりそれに負けないAndreのパワーのある歌声もさすがです。
#5はヘヴィ・メタルを代表する名曲のカヴァー。メタル・ゴッドことRob Halfordの高音を生で観たときはたまげたもんですが、Andreにしてもコレを歌いこなせるんだからさすが。惜しい人を亡くしたなあ…。この曲ではAngra感は抑え目で、オリジナル音源に比較的忠実な、純粋なヘヴィメタルが演奏されており、ミキシングもゴリゴリ。ヴォーカルにもこれまでにはない、Robを思わせるリバーブが目立ち歌い方も寄せているな。そして一番の見せどころはやはりKikoのギターソロ。原曲に一歩も引けを取らないテクニカルで熱い一分半はKikoファンなら熱狂間違いなしでしょう。
ただのカヴァーアルバムにしたくなかったのかよくわかりませんが、唯一のオリジナルナンバーでタイトル曲にも関わらず#1が足を引っ張っていた感が否めないことを除けば、Angraの良さ、というよりAndreの良さが十分に楽しめる作品でした。
このCD、私の収集癖の初期症状が現れた頃にハードオフで購入したモノのひとつで、こういう形で鑑賞して記録に残せるのがなんだか感慨深い。今日も何枚か購入しました。ハードオフ万歳。ありがとうハードオフ。
おわり