Caliban - I Am Nemesis
こんにちは。
今回はドイツのメタルコアバンド、
Caliban
です。
メタルコアはいくつかレビューしましたが、ドイツは初。
1997年から現在まで活動し、11作のアルバムを発表しているキャリア十分のバンドです。
メンバーチェンジは少々あるものの、2004年から現在までは固定しており安定感ありますね。
2000年には同郷のHeaven Shall Burnとのスプリットも出している模様。気になります。
聴くのは8作目のスタジオアルバム「I Am Nemesis」。
禍々しいジャケですが、内容はいかに。
いきましょー!
トラックリスト
[Disc 1]
#1 We Are The Many
#2 The Bogeyman
#3 Memorial
#4 No Tomorrow
#5 Edge Of Black
#6 Davy Jones
#7 Deadly Dream
#8 Open Letter
#9 Dein R3.Ich
#10 Broadcast To Damnation
#11 This Oath
#12 Modern Warfare
#13 Pulse
[Disc2]
#1 Shout At The Devil
#2 Sonne
#3 Feasting on the Blood of the Insane
#4 Die, Die My Darling
#5 Blinded by Fear
#6 High Hopes
#7 Among the Living
#8 Edge of Black (Remix)
最初から間違いなしのハードコアなブレイクダウン。
ジャーマンメタルコアには明るくなかったんですが、これなら安心ですね。
なんとゲストヴォーカルでHeaven Shall BurnのMarcus Bischoff、Suicide SilenceのMitch Lucker、The Marcury ArcのBenny Richterが参加しているらしい。すごい豪華だ。
ハードコアではあるものの、単に前ノリで突っ切るわけではなく、重さに重点を置いてドシドシヘヴィに演るタイプ。
#4や#8のようなスピード感のあるナンバーも、安定感が強いです。
時に叙情的なフレーズが鳴ることもあり、メロデスを感じさせる部分も垣間見えます。
一部クリーンヴォーカルも登場し、激情的な音の中に切なさを感じさせるナンバーも。
キャリアあるバンドではありますが、2012年の作品ということで、シンセを使用したりメロディアスだったりするのは、現代的な要素の取り入れというところでしょう。
特に静と動を感じられる#3は個人的にお気に入り。
とにかく安定感のあるメタルコアを聴かせてくれるのだが、飽きることなく聴けるのは音の強さとメリハリ。
十分に歪ませ分厚く重ね音圧を上げたギターはメタルコアをメタルコアたらしめる音。
そして何より丸さを帯びながらも存在感の強いバスドラム。コレがこのバンドの最たる強みではなかろうか。
ギターもヘヴィさを演出するのに役立っているのだが、このドラムがこの強い重さを決定づけるモノになってる。
連打されたらたまったもんじゃないし、スラミングパートは頭が落っこちるところだった。
ブレイクが美しいのもまた、このバンドの強さを感じさせる要素のひとつ。
たまに意表を突くブレイクがあり「おっ」と思わせてくれる場面も少なくなく、何よりブレイクダウンが美しく決まる。
叙情的な部分を感じさせる部分はところどころにありながらも、終始パワーのあるメタルコアを聴かせてくれ、なかなか心落ち着かない、ジャケに負けないハードな作品でした。
Disc1のラストとDisc2はボーナスで、面白いカヴァーがたくさん収録されています。
#13はTHE MAD CAPSULE MARKETSのカバー。
意外なようでよくよく考えてみればデジタルハードコアとの相性は抜群。
原曲のノリをほんのり残しながらもCalibanらしいダークなハードコアとブレイクダウンがニクイ。
Disc2は#1から順にMötley Crüe、Rammstein、Six Feet Under、Misfits、At The Gates、Pink Floyd、Anthraxとメタルファンにはたまらない、ジャンルを広く網羅した選曲。
#1なんか原曲がハードコアではないのに、完全にメタルコアにしつつ原曲のそれと分かるアレンジにはさすがに笑いが出た。
#4なんか(いい意味で)やりすぎだろ!という感じだし、逆に音楽性のそう遠くない#5はお見事。是非対バンしてほしい。
#8はDisc1の#5のリミックス。ほとんどヴォーカルのみを残し、エレクトロニックなアレンジがされたもの。
こういうのってメンバーがリミックスしてたりするけど誰がやったのか気になるところですね。
この安定感のあるメタルコアはATRやKsHを彷彿とさせます。好きな人なら間違いないでしょう。是非。
そういえば私この前誕生日でした。おめでとう!
比較的プレゼントたくさんもらえたので大満足であります。
ありがとうございました!
おわり