Green Day - American Idiot
こんばんは。
今回はポップパンクといえばこのバンド、
です。
ポップパンクといえば、と言いつつ、パンクを基調としながらもオルタナティヴなアプローチも見られ、数々の賞を受賞するなど、パンク史における最重要バンドのひとつ。
聴くのはその彼らの作品の中でも特に評価が高く、彼らの第二章と始まりと言われ、再評価のきっかけにもなった、7作目「American Idiot」。
夢を見て故郷を飛び出した主人公Jesus of Suburbiaと、彼のもうひとつの人格St.Jimmyとの葛藤の日々を描くコンセプトアルバムになっており、「パンク・オペラ」と呼ばれたりもしています。
ちょっと和訳も調べながら、いきましょー!
トラックリスト
#1 American Idiot
#2 Jesus Of Suburbia:
Ⅰ. Jesus of Suburbia
Ⅱ. City of the Damned
Ⅲ. I Don't Care
Ⅳ. Dearly Beloved
Ⅴ. Tales of Another Broken Home
#3 Holiday
#4 Boulevard Of Broken Dreams
#5 Are We The Waiting
#6 St. Jimmy
#7 Give Me Novacaine
#8 She's A Rebel
#9 Extraordinary Girl
#10 Letterbomb
#11 Wake Me Up When September Ends
#12 Homecoming
Ⅰ. The Death of St. Jimmy
Ⅱ. East 12th St.
Ⅲ. Nobody Likes You
Ⅳ. Rock and Roll Girlfriend
Ⅴ. We're Coming Home Again
#13 Whatsername
#14 Favorite Son
タイトルトラックでリードトラックの#1は、Green Dayのポップさを全開にしつつ、この作品のテーマでもある「反戦」を押し出したナンバー。
また、Billie Joe Armstrongはコンセプトとして、「事故破滅するのか、自分の倫理か、その選択」と話しています。
全体的にシンプルなコードやビートで構成されていながらも、メリハリのある音と一度聴いたらそれと分かる、パンキッシュかつセクシーなBillie Joeのヴォーカル。
#2はまさに前述のパンク・オペラで、5曲が繋がってできているナンバー。
もちろんこちらもシンプルながらも、ピアノがフィーチャされていたりして、パンクだけど少々おしゃれだったり、5曲が自然につながりながらも、それぞれが違う味を出していてよくできてるな。
基盤がパンクということもあり曲数が多いですが、突き抜けたキャッチーさもあり、シリアスな雰囲気もあり、時には哀愁漂い、時には切ないロックバラード、と、それでもリスナーを飽きさせない作品になっていて、これは他のポップパンクバンドにはない、アレンジや曲作りの上手さなんだろうか。
そして曲調以上に歌詞がシンプルでダイレクト。
#1や#3はホントにストレートに当時の自国の情勢を批判してて、パワーがある。
かつ、しっかりと前述のストーリー性があって、#10で主人公が自己破滅ではなく自分の倫理を選んで旅立つシーンは泣けるね。
まあアルバムタイトルが「馬鹿なアメリカ人」なわけで、この時期は結構アメリカのバンドはこの手の作品が多いような気もする。
#12は#2以上に壮大なパンク・オペラになっていてかなり盛り上がる。
ラストの"She"はジャケの彼女かな?ちょっと切ないけど、物語を締めくくるのにふさわしいナンバーです。
オペラ形式の#2、#12以外もほぼ曲間がない部分も多く、アルバム全体でひとつの流れとして聴いたいところ。
パンクでというジャンルにおいて初めて、グラミー賞の最優秀レコード賞を受賞したわけですが、ポップでキャッチーなパンクでありながら、コンセプトアルバムという形式で、強いメッセージ性を持つこの作品なら納得。
当時までの「パンク」のイメージを変え、可能性を広げた彼らの功績は大きいです。
シンプルに見えてしっかり作り込まれている芸術作品。パンクファンに限らず、ロックファンなら一度は聴いておきたいアルバムです。
最近聴いたアルバムの中ではかなりシンプルな音でなんか新鮮だったな。
それがコントラストとして作用したのか、音がシンプルだからなのか、物語がかなり入ってきて、これまでとは違うワクワクを感じました。
15年前の作品で楽しませてくれる音楽ってすごいな。
音楽、に限らずだけど、芸術のよさは流行ではないな、と思いました。
まあ俺がトレンドを追えてないだけだけど。
おわり
- アーティスト: Green Day
- 出版社/メーカー: Reprise / Wea
- 発売日: 2004/09/21
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