Immortal - All Shall Fall
今回はやっときました、ブラックメタル。
「メタルが好き」と公言するだけで迫害されるこのご時世、そのメタル好きにも距離を置かれてしまう、それがこのブラックメタルというジャンルですが、僕が正義として掲げている音楽のひとつです。
…いや、ホントに引くのはヤメて。
そんなジョーク(ではないのだけど)はさておき、ジャンル名からして不穏な雰囲気を醸し出しているこのメタル、反キリストでサタニズムを掲げていたり、教会に放火したり、挙句の果てには他のバンドメンバーを殺害したりなど、「本当にヤバいヤツ」がやっていたりするのです。
(もちろんみんながみんなではないけどね。)
派生ジャンルもたくさんあり、アンビエントに傾倒するなど前衛的で、間違っても他人にオススメしてはいけない音楽です。
(レビューなのに叩きまくっていると思われるかもしれませんが、激烈に褒めています。)
そして今回聴くのは、そんなブラックメタルの聖地ともいわれる北欧はノルウェーから、Immortal。
Venomを筆頭に起きたブラックメタルブームが落ち着いたのち、北欧でブームが再燃した1991年に結成し、何度か解散・再結成を繰り返しながら、現在も活動中のバンドです。
今年の7月にもアルバムを出しているようですね。
このレビューで聴くのはその最新アルバムの一個前の作品「All Shall Fall」。
聴いていきましょー!
トラックリスト
#1 All Shall Fall
#2 The Rise Of Darkness
#3 Hordes Of War
#4 Norden On Fire
#5 Arctic Swarm
#6 Mount North
#7 Unearthly Kingdom
不気味な轟音が鳴り響き始まり、まさにブラックメタルという感じ。
そして怒涛のツーバスとブラスト、ギターのトレモロ、ガラガラとしたヴォーカル。
洪水のごとく分厚い音が脳内に流れ込んでくる。
でもエクストリームなんだけど、どこかリズミカルでメロディアス、たまにクリーントーンで抑揚をつけてきたりして、意外にも聴きやすくノリやすい。
特にドラム、ものすごい手数でスピード感を持ちながらも、地に足着いた後ろノリなので、曲に安定感がありますね。
もちろん首は振らされるけど。
そしてブラックメタルだけあって、7曲で40分超えという重厚に世界観を詰め込んできてる。
(ちなみにどのアルバムも「Blashyrkh」(読めない)という架空の王国の歌詞をテーマにしてるらしい。)
にも関わらずあっという間に曲が終わるように感じられるんだよなあ。
初期Emperorみたいなガサガサして金切り声で歌うタイプではないので、その辺好きな人は若干物足りないかも。
(ちなみに私の言う「正義のブラックメタル」はコレのことです。興味ないか。)
メロブラ寄りなのでそっち好きな人と分厚い音好きな人にはオススメ!
意外とブラックメタル入門的なバンドと言えるかもしれません。
人にオススメするなと言っておきながら最終的に入門的だとか言ってしまいましたが、こういう人に関わることのないように初めて話す人にはブラックメタルを聴くかどうか質問したほうがいいかしれません。
みなさんの人生がブラックメタルに狂わされませんように…
(当事者より)
おわり。