SEX MACHINEGUNS - IGNITION
こんばんは。
今回は日本を代表するメタルバンド、
です。
コミカルな歌詞と確かな技術が持ち味のスピード/パワーメタルで、90年代の終わりから2000年代のジャパメタを支えたバンドのひとつ。バンド名は「Sex Pistolsよりすごいバンドになる」ことを目指して、というのも有名ですね。
何度か活動休止を経て、現在は唯一の結成メンバーであるギター&ヴォーカルのANCHANGと2008年から参加のベースSHINGO☆のみが正式メンバーとなっているよう。
聴くのは4作目「IGNITION」。第3期までが初期とされていますが、その時期の最後の作品となっています。当時のメンバーはGu. & Vo.:ANCHANG、Gu.:CIRCUIT.V.PANTHER、Ba.:NOISY、Dr.:CLUTCH.J.HIMAWARI。国内のメタル作品は(音楽性がだいぶ違いますが…)Crossfaithの「APOCALYZE」以来3か月ぶり。
いきましょー!
トラックリスト
#1 暴走ロック
#2 頬白鮫の悲劇
#3 圏外なわたし
#4 そこに、あなたが...
#5 サイレン
#6 Spice
#7 悪魔の化身
#8 日曜日
#9 逆風
#10 夏でも寒い
#11 野獣になりたい
#12 刺身と山葵
#13 世直しGOOD VIBRATION
歌詞こそダサさ満載のロックンロールだが、やはりザクザク刻むフレーズは一級品のヘヴィ・メタルでスタート。近年のニュースクールなハードコアバンドは、音楽性こそメタルを含むものの、大衆を意識してかサウンドにヘヴィさが薄いのだが、そういうのもなくしっかりした歪みとそれに伴う重さを兼ね備えていて気持ちよく聴ける。また、ANCHANGの高音シャウトはメタル界でもトップレベルのパワーを持っており、この技術あってのこのバンド。
フレージングに関してはダークな雰囲気(#7、#8)やスラッシーなもの(#3、#10)、現代的でメロディアスなもの(#2、#9)、パンキッシュなハードロック(#6)まで、正統派HR/HMを網羅したものとなっており、センスも上等。また、ソロは結構気合いが入っており、速弾きや掛け合いが披露され、この感じなんか久しぶりだな・・・。#7や#10は聴きがい抜群です。個人的には#2のイントロのメロディアスさや#3のスラッシーさはお気に入り。鮫肌を褒めるだけだったり、勝手に番号を変えられた歌詞なのだが、詩的でカッコよく聴こえるのはなぜだろうか。
バンドのコミカルな路線へ導いたSUSSY脱退の影響なのか、#4、#5や#7など1/3くらいはコミカル感は薄め。この辺は少々書き慣れていない感も感じますね。
決して切り離すことのできない刺身と山葵の組み合わせを歌った#12や、シングルでもある#4ではパワーバラードも聴かせてくれ、スピードだけが売りでないこともアピールしてくれます。バラードながら勢いのあるソロパートもポイント高い。ラストは彼ららしいメロディアスでスピード感のある、かつ攻撃的なナンバーで締められ、最後まで楽しめました。
ふふっと笑ってしまうコミカル感と確かで多彩なヘヴィ・メタルを聴くことのできる良作。日本語分からない人からしてみればかなりカッコイイメタルバンドにしか聴こえないのでは。ただ、彼ららしい作品はもっと別にあるような気もするので、他の作品もチェックしたいところ。個人的には十分楽しめました。
なんか連続で正統派聴いたら嬉しくなっちゃったな。この調子だと正統派意外許さないメタルおじさんになってしまうな。何かでバランスをとらないとな。
きゃりーぱみゅぱみゅとか。
おわり