Weezer - Weezer (The Blue Album)
こんばんは。
さて、今回はアメリカのロックヒーロー(?)、
です。
パワーポップの火付け役とも言われ、アルバムはどれも上位にチャートイン、デビュー当時から今まで途切れることなくホットであり続けるバンドです。
聴くのはロックの歴史を動かしたといっても過言ではない1st「Weezer」。ジャケットの色から「The Blue Album」が通称となってますね。
デビューアルバムにしてなんとAll Musicで星5つ!!!
期待していきましょ!
トラックリスト
#1 My Name Is Jonas
#2 No One Else
#3 The World Has Turned And Left Me Here
#4 Buddy Holly
#5 Undone - The Sweater Song
#6 Surf Wax America
#7 Say It Ain't So
#8 In The Garage
#9 Holiday
#10 Only In Dreams
久しぶりに耳に優しい…
オルタナ/グランジの流れは、テクニカル志向への反抗、という側面を持ちますが、その流れを汲むようにシンプルでありながら、
荒々しさを抑え、聴きやすさや馴染みやすさを志向している…というとなんだか専門的に聞こえますが、簡単に言うと優しい。
複雑さとは無縁で、必要な音だけ、必要な歪みだけ、必要なアレンジだけ、とにかく複雑さを排除して簡素な音楽を求めている感じ。
多分音作りもこだわりはあれど凝ってなさそうだし、演奏技術も必要なさそう。Rivers Cuomoのヴォーカルなんて誰でも歌えそうだ。
「シンプルにまとめた」って表現がよくあるけど、そんなレベルじゃなく、要らん物は全部そぎ落として簡素を突き詰めたような。
でもチープさはなくて、なんだろう…寄り添ってくれるような。
Nirvanaのような衝動的な音楽でもなく、Pearl Jamのようにクールでもなく、なんか気の抜けた、すごい楽な感じ、これがWeezerなんだろうな。
そしてコレは多分誰にも真似できないスタイルなんだろう。
ファンはみんな口をそろえて「ダサい」って言ってて、このダサさは彼らにしか出せない雰囲気で、最高の褒め言葉。
#7でおしゃれな雰囲気を出そうとしてるのにダサさがぬぐえてない。
何よりジャケットがダサい。
この後の作品もあんまり変わんない雰囲気のジャケットなのもすごい。
ポップであることは一部の人たちには批判されたりして、それは「一般人に媚び売って商業的になりやがって」みたいな感じなんだろうけど、Weezerは「まあそういうのはいいから楽にしようぜ、ほら」って言っているような。
だから巷でいう「ポップス」とはある意味一線を画すような、キラキラした感じじゃなくて、優しく隣で演奏してくれてる感じ。
ある意味これこそが「ポップス」の真髄なのかも。
何か特別なことや難しいことをしているわけではなくて、でも時代が進むごとにみんなが新しいものを生み出すのに躍起になってる中、究極にシンプルでポップな作品を作ることが難しいのかもしれません。
そしてそれをやってのけたのがこのWeezer、だからこそこの作品はヒットしたのだろうし、今でも活躍し続けてるのかな。
色々なことが複雑化していってるし、音楽だって「すごいやつ」が当たり前の時代、こんなの拍子抜けしてしまうんだけど、なんだかほっこりしました。
何かに行き詰ってる時、コレ聴いたらすごく楽になりそう。
一回肩の力抜いてみよう。そんな作品でした。
世の中っていろんなものがあるし、いろんな人がいるし、やっぱり音楽だっていろんな作品がある。
フレーズひとつでテンションを爆上げさせてくれる作品もあれば、理解に体力のいる前衛的な作品や闇に吸い込まれそうな作品、しんみりしたり、わくわくしたり、ざわざわしたり、ほんわかしたり。
人の感情を左右するものを俗に「力がある」なんていうけど、音楽ってまさに「力がある」よね。
そんな音楽に僕も力をもらいながら人生を頑張るか。
モテなくても。
おわり
- アーティスト: Weezer
- 出版社/メーカー: Geffen Records
- 発売日: 1994/05/10
- メディア: CD
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