Anal Cunt - Top 40 Hits
こんにちは。
今回はグラインドコアの初期を支えた大物バンド、
です。
もうバンド名からしてコミックバンド感満載。
経歴もバンド名に負けず、88曲入り13分のEPやら5643曲入り11分のEPを発売するわ、他バンドのプレイヤーを名指しで批判してトラブルになるわ、メンバーはしょっちゅう逮捕されるわ、最後フロントマンのSeth Putnamはドラッグ中毒が原因の心臓麻痺で誹謗するわ、とにかくはちゃめちゃなバンドだったそう。(Seth死亡のため2011年に解散)
まあそんな伝説みたいな経歴をもつバンドなだけあって、「ノイズグラインド」と呼ばれ世界中のハードコア界隈に影響を及ぼした偉大なバンドです。
聴くのは音楽性がノイズコアからファストコアへと移行していた時期の2ndアルバム「Top 40 Hits」。
ベスト盤っぽいタイトルですが、1970年代のテレビ番組のパロディのようで、れっきとした40曲入りのスタジオアルバムです。
40曲入りなのにトータル40分に満たないあたりさすがですが、そもそもまともに感想を書けるのだろうか・・・?
ひとまずいきましょー!
トラックリスト
#1 Some Hits
#2 Some More Hits
#3 Pepe, The Gay Waiter
#4 Even More Hits
#5 MJC
#6 Flower Shop Guy
#7 Living Colour Is My Favorite Black Metal Band
#8 Lenny's In My Basement
#9 Stayin Alive (Oi! Version)
#10 Benchpressing Effects On Kevin Sharp's Vocals
#11 Josue
#12 Delicious Face Style
#13 #19 To Go
#14 'Stealing Seth's Ideas' The New Book By John Chang
#15 Morbid Dead Guy
#16 Believe In The King
#17 Dont Call Japanese Hardcore Japcore
#18 Shut Up Mike Pt 2
#19 Hey, Aren't You Gary Spivey?
#20 Breastfeeding Jim J. Bullock's Toenail Collection
#21 Foreplay With A Tree Shredder
#22 2 Down 5 To Go
#23 I Liked Earache Better When Dig Answered The Phone
#24 Brain Dead
#25 Newest HC Song 3
#26 The Sultry Ways Of Steve Berger
#27 Escape (The Pina Colada Song)
#28 Lives Ruined By Music
#29 Still A Freshman After All These Years
#30 I'm Still Standing
#31 Art Fag
#32 John
#33 Newest HC Song 4
#34 Song 9 (Instrumental)
#35 Cleft Plate
#36 Theme From The A-Team
#37 Old Lady Across The Hall With No Life
#38 Shut Up Paul
#39 Lazy Eye (Once A Hank, Always A Hank)
#40 American Woman
タイトル打つのかなりあほらしかったな・・・
キーーーーとギターノイズが鳴った後、めちゃめちゃ低音が潰れた演奏にSethの怒涛の唸り声…がずっと続く。どうやったらこんな音になるんだ…
それなりにクリアな音のナンバーもあるが、半分くらいの楽曲はスネアと金物はなんとか判別がつくものの、低音域はもこもこ鳴っているだけでなんの音なのかよくわからない。
歌詞もあったりなかったりするし、そもそも歌詞が存在するわけではなくて、レコーディングの時に思いついたこと叫んでるだけの可能性も高い。
#7とか#10のタイトルはさすがに笑ってしまった。標的となった人たちも多分スルーしたんだろう。
#2とか#4とか#25とか#33とかはタイトルつけるのが普通にめんどくさかったんだと思う。
意外にも30秒未満の楽曲は少なく、40 Hitsというだけあって比較的まともなものを選んで収録したのかも。
#5や#24にはまともなリフがあったし、#6とか#15なんかは結構オーソドックスなグラインドコア、#9や#18はハードコアパンク、と一応ちゃんと曲作りはできるらしい。
かつ前述のようなひどい音が30秒~1分程度流れ続けるだけの、いわゆる彼らのノイズグラインドナンバーや、#17や#33のようなファストコアナンバー、#20ではこの作品の1/8を占める5分弱という驚異の曲長のスラッジコアナンバーもあり、ある意味彼らのベスト盤といえるような作品なのかも。
ラストナンバーはなぜかキメにかかってきて、割かしノイジーなリフがカッコイイし、音もまとも。なんだよホントに。やればできんじゃん。
まあなんかそれっぽく褒めてるような褒めてないようなレビューになりましたが、まともな人は聴かないように。
ノイズコア/グラインドコアを楽しめる人なら悪い作品ではないと思います。ちょっと長いけど。
まあ世の中にはいろいろな音楽があるよね。うん。
年の最後の日に聴くべき音楽とは何か考えさせれられました。
おわり