Andi Deris - Come In From The Rain
こんばんは。
今回はドイツ人メタルヴォーカリストの最重要人物の一人、
Andi Deris
です。
Pink Cream 69の結成メンバーにして、現Helloweenのヴォーカリストとして活躍中のヴォーカリスト。
Michael Weikathを唸らせただけでなく、あのRitchie BlackmoreからRainbowへの誘いを受けたとのエピソードもあるという実力派でありながら、在籍したふたつのバンドでは多くの作曲も手掛けてきた多才な人物です。
聴くのは彼のファーストソロアルバム「Come In From The Rain」。
Pink Cream 69で3作、Helloweenで2作のスタジオアルバムを発表したのち、満を持したソロキャリアのスタートを切る作品といったところでしょうか。
聴いてきましょー!
トラックリスト
#1 Think Higher!
#2 Come In From The Rain
#3 1000 Years Away
#4 Good-Bye Jenny
#5 The King Of 7 Eyes
#6 Foreign Rainbow
#7 Somewhere, Someday, Someway
#8 House Of Pleasure
#9 They Wait
#10 Now That I Know This Ain't Love
#11 Could I Leave Forever
#12 In The Lights Of The Sky
「1,2,3,4!」と勢いよくカウントされ、湿った雰囲気のアルペジオからのハードロック調のナンバーでスタート。
なんせ彼の声なので、Helloweenを想像せざるを得ないのですが、パワーメタルほどの勢いを持つわけではなく、Michael Schenkerの渋さを思わせる哀愁漂うブルージーな雰囲気が強い。
続く表題曲#2もイントロでパイプオルガンが印象的なミドルテンポナンバー、#3もブルージー全開、どの曲も歪みの弱いアルペジオが印象的です。
#5はHelloweenのメンバーがアディショナルメンバーとして参加しているナンバーで…
スピードとパワー全開やないか!!!!
ギターソロが激アツだし、トライバリティックなスケールで、バンドと雰囲気の違う作品の中で唯一パワーメタルを感じさせてくれるボーナス的な立ち位置かも。(ど真ん中だけど・・・)
#8はLAメタル的を思わせるアメリカンハードなナンバー。しっとりとしたナンバーが多い中ではなかなか光っているナンバーです。
序盤はHelloweenでの力強さは全体的に抑え目で、中音域を中心に哀愁を感じさせるしっとりとしたヴォーカルが多めで、バンドとの印象はかなり違っています。
逆に中盤からは持ち前の力強さも目立ち、#5はもちろんのこと、スローバラードの#4などではゆったりとしながらもバンドのパワーバラードを思わせる力強さも披露。こっちのほうがしっくりくるなあ。
日本盤ボーナスの#12は力強さとブルージーで哀愁漂う雰囲気の両方を兼ね備えた、ある意味この作品の象徴的なナンバー。
どういう経緯でボーナス収録となったのか不明ですが、もったいないな…
そしてなんとリズムギターはAndi自身が担当している模様。
全体的に歪みは弱く、クリーントーン多めなのが特徴ですが、バンドとの差異を感じさせる大きな要因となっています。
まさかと思って調べたら自身のプロデュース。
バンドとは違う自分を作品で披露したいという、ソロ活動の本意をしかと発揮した作品。
個人的には序盤の掴みが意表を突かれた感じになってしまって躓きかけ、そんな感じでHelloweenを期待してしまうと少々がっかりするかもしれませんが、彼の歌をしっとりと楽しみたい方には悪くない作品と思います。
2020年になった~と思ったらもうすぐ3月ですね、早い。
3月は私の誕生日が控えていますのでお祝いのほど、よろしくお願い申し上げますね。
おわり