ロックを集め過ぎた人

ロックを集め過ぎたのでCDレビュー始めました。メタルが多めだけど気にすんな。

Entombed - Morning Star

こんにちは。

 

今回はスウェーデンデスメタルバンド、

Entombed

です。

 

同国のデスメタル創成期から活躍するバンドで、オールドスクールなそれとはまた違った雰囲気の音楽性は「デス・エン・ロール」と呼ばれたりもしていますね。2014年にはギタリストのAlex Hellidとそれ以外のメンバーで分裂し、後者はEntombed A.D.名義で活動していることも有名です。

 

聴くのは7作目のスタジオアルバム「Morning Star」。非常に評価の高い作品のようで期待大です。いきましょー!

 

 

Morning Star

トラックリスト

#1 Chief Rebel Angel

#2 I For An Eye

#3 Bringer Of Light

#4 Ensemble Of The Restless

#5 Out Of Heaven

#6 Young Man Nihilist

#7 Year One Now

#8 Fractures

#9 When It Hits Home

#10 City Of Ghosts

#11 About To Die

#12 Mental Twin

 

 

 

幕開けは不穏なキックと低音クリーントーンアルペジオで不気味さを演出。基本的にはどの曲もブラストビートは使用されず、歪みは強いもののヘヴィさよりも粗さの目立つサウンドでツービート主体、デスメタルというよりもグルーヴ重視のスラッシュメタルという印象です。ただし#4や#11ではかなり前のめりなビートで、キャリアあるバンドとしてデスメタルのアプローチも見せてくれます。

 

サードアルバム「Wolverine Blues」でその音楽性を「デス・エン・ロール」と呼ばれて以来実験的にオルタナティヴなアプローチを仕掛けてきたこのバンドですが、今作品では初期のサウンドに回帰したようです。ザクザク刻まれるリフの上でかき鳴らされるメロディアスなギターは聴きどころ。また、ベースも強く歪んでいるようで、粗く歪んだ独特の強さを持つサウンドはこのベースによるものでしょう。

 

 

歌詞は退廃的で暴力的。タイトルは一般に明けの明星を指す言葉ですが、明けの明星はラテン語でルシファー、聖書における堕天使(サタンと同義だったりもするらしい)を表します。ジャケットには、イエス描かれた割れたステンドグラスとその後ろに悪魔が控えている姿と、この辺はかなりデスメタル的な部分を感じます。

 

スウェーデン勢はCarnal Forgeの「Aren't You Dead Yet?以来約一か月半ぶりですが、強い歪みとその中で聴かれるメロディアスなギターというのはこの国の特徴的なサウンドのひとつで、過去に取り上げたArch Enemyにも共通する部分。すぐ隣のフィンランド勢とともにメタル大国として名高いですが、サウンド面や音楽性には各々違いがあって面白い。

 

北欧エクストリームメタル好きなら十分に楽しめると思いますが、このバンドの軌跡を知った上で聴いた方がより楽しめる作品です。逆にスピードや過激なエクストリームさを期待しているとちょっと拍子抜けかも。もちろんメタル大国にふさわしい完成度ではあるで、その点は安心してOKと思います。

 

 

ここ数日はメタル作品のレビューが連続していますが、ライヴ行きたくなるな。そういう点ではコロナウイルスの収束を願っているし、というかラウパはどうなっているんだ。今年は諦めたが来年こそは…

 

 

 

おわり

 

 

 

 

Morning Star

Morning Star

  • アーティスト:Entombed
  • 発売日: 2002/01/22
  • メディア: CD