SUPER JUNKY MONKEY - 地球寄生人
お久しぶりです。
さて今回は少々異端な日本のロックバンド、
SUPER JUNKY MONKEY
です。
1991年に結成し、日本だけでなく北米でも積極的に活動し、高い評価を受けていたバンドです。
1999年にVo.のMUTSUMI623が不慮の事故で亡くなってしまい、現在は時たまの活動にとどまっていますが、いまだにミクスチャー界隈での人気は衰えていないよう。
聴くのはサードアルバム「地球寄生人」。
皮肉めいたタイトルからタダ者ではなさそうな雰囲気が漂いますね。
とりあえず、いきましょー!
トラックリスト
#1 Introduction ~宇宙の創造物~
#2 The Words
#3 If
#4 Parasitic People/地球寄生人
#5 誤解
#6 Our Universe
#7 何
#8 Telepathy
#9 Start With Makin' A Fire
#10 Burn System's Flag
#12 The True Parasites
#13 See Me, Feel Me
#14 原始の再来
#15 大陸の鼓動
勝手に結構変態的なモノを想像していたのですが、思いの外オーソドックスでソリッドなハードロック調のインストでスタート。
四人以外の音は一切ない、かなり引き締まったサウンドです。
続く#2ハードロックで印象的なイントロがアツいな…と思ったらヴォーカル含め各楽器がだいぶ自由なミクスチャーへ突入。
2番で6分超えのハードコアというハードさがこのバンドの異端さを物語りますね。
こちらももちろん4人以外の音はなく、例えるならRATMの攻撃的な音ととRHCPの自由さの間を取ったような感じ。
MUTSUMI623の超衝動的なヴォーカルは圧巻で、こんなエモエモな女性Vo.今も昔もそうはいない。
そして他メンバーとの掛け合いも結構あり、みんなハードコアだ。
タイトル曲#4はシャッフルビートとベースの印象的な比較的ノリやすい…かな?
続く#5はより音が変態的に…
皆が自由過ぎて前衛的ともいえる音の絡み合い。サイケデリックな雰囲気さえ感じます。
多分みんな#8あたりで気付くのだが、リズム隊のフレーズの細かさがハンパじゃない。
自由さが強い、といえばそうなのですが、ドラムとベースはお互いががっちりハマっててプログレバンド顔負け。
日本のハードコアバンドは特にリズム隊の技術が高いといわれますが、このバンドも例に漏れずです。
ギターに関してはテクニカルというよりも、音やフレージングが自由さ・変態さがMUTSUMI623に負けてない。
ハードコアさが全面的に出ていて圧倒されがちですが、よく聴いてみるとリズムが変態的にも関わらず基盤がめちゃめちゃ強いので、その上で暴れまくっても「大丈夫」になってる、みたいな。
メロコアっぽかったり、ファンキーだったり、ダウナーだったり、歌謡曲っぽかったり、トライバリティックだったり、プログレだったり、サイケデリックだったり、とにかく速くてハードコアだったり…
恐らく根本は衝動にあるのでしょうが、芯がめちゃめちゃ強く、表現力が豊かのためにフルアルバムとしてしっかり完成されたものとなっています。
プロデューサーには超がつく大物Ron St. Germainを迎えており、当時いかにこのバンドにパワーがあったかが伺えます。
そしてよくこのサウンドをまとめたな…
ミクスチャー、と書くだけだとチープな表現になってしまいますが、むしろミクスチャーという音楽を完璧に表現している「真のミクスチャーロック」といえるのではなかろうか。
(あれ・・?もしかしてこの表現こそがチープなのか・・・)
良作ですが心して聴かないと圧倒されてしまうので、覚悟して聴くように。
今年も残りあとわずかです。どうしよう。
みなさんがよい年越しを迎えられますように。
その前にクリスマスか・・・・・・ウッ
おわり
- アーティスト: Super Junky Monkey
- 出版社/メーカー: Sony Music Direct(Japan)Inc.
- 発売日: 2015/12/16
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