Neaera - Armamentarium
こんばんは。
今回はドイツのメロディックデスメタル/メタルコア、
Neaera
です。
おデスなバンドは割と久しぶりでCarnal Forge以来、ドイツ勢もHelloween以来で共に1か月ぶりくらいですね。
2003年から活動開始し、2015年で一度止まるも復活、現在も活動中で今年の2月末に7作目となる自らの名前を冠したフルアルバムを発表しています。
活動開始から今までメンバーチェンジがなく、聴く前から安定感を感じさせてくれて既に嬉しくなってしまうな。
聴くのはサードアルバム「Armamentarium」。直訳は「兵器」とこのジャンルらしい命名です。
いきましょー!
トラックリスト
#1 Spearheading the Spawn
#2 Tools of Greed
#3 Armamentarium
#4 Synergy
#5 Harbinger
#6 In Loss
#7 The Orphaning
#8 The Escape from Escapism
#9 Mutiny of the Untamed Minds
#10 The Need for Pain
#11 Liberation
#12 The Cleansing Void
歪みたっぷりの凶悪なトレモロリフと思ったら、更に凶悪な低音がなだれ込み、追い打ちをかける凶悪なグロウル。低音の強さというよりも歪みの強さとキックの重さでヘヴィさが強調され、確かにメロディアスでメタルコアのもつノリやすいツービート主体ではあるもののデスメタル感が強く、美よりも凶悪さが前面に出ているタイプ。ドラムの手数も段違いに多く、時にブラストビートも織り込まれ、非常にアグレッシヴでエクストリームです。トレモロのフレーズも多く、結構ブラックメタルに通ずる部分も多く感じますね。
その中でも#4や#5なんかはメロディアスさが強めのナンバーで印象的で、ここではドラミングも後ろノリ。前述のとおり凶悪な音が強みですが、ただただそれ一辺倒でなかったり、叙情的なフレーズがすっと現れたと思ったら一気にアグレッシヴに切り替わったり、ヴォーカルのBenjamin Hillekeは全く質の違うシャウトとグロウルを綺麗に使い分けていたりと、かなり器用な部分が見られます。
歌詞は社会批判など、かなり退廃的で攻撃的。特にタイトルトラックの#3にはそれが顕著に表れており、「社会の毒に対して武装せよ」というメッセージがこの作品のテーマともいえるでしょう。
オリジナル版ラストトラックとなる#11には同郷のHeaven Shall BurnのVo.であるMarcus Bischoffが参加。過去にレビューしたCalibanの8作目「I Am Nemesis」にも参加していましたね。トレモロフレーズメインと勢いのあるツービートが印象的なイントロでメロブラ感の強め。そこに一線バンドのフロントマンが乗ってくる非常に濃いナンバーになっています。
#12はボーナストラック。このバンドらしいエクストリームさを持ちながらも、ここまでにはほぼ見られなかったクリーンヴォーカルやクリーンギターが多く取り入れられているちょっと違った一面も見られるナンバーです。
サウンド面やプロデュースはJacob Hansenという人物が担当。かなり多くのエクストリームメタル作品の制作や関わっているようで、過去にレビューしたMercenaryの5作目「Architect of Lies」も彼がプロデュースとサウンドエンジニアを担当しており、界隈ではかなり名のある人のよう。今後のレビューにも幾度となく現れるに違いない。
全曲しっかりエクストリームな仕上がりで、そんな凶悪な中にも時折感じる叙情的な香りが魅力的な作品。完成度の高いエクストリームメタルを聴きたい人なら十分に満足できるはずです。
久しぶりにエクストリームな作品だったので興奮したな。最初のリフから音が流れ込んでくるところで思わず「お~いいね~」と偉そうに褒めるキモイおじさんになってしまたな。
5月をこんな形でスタートしてしまいましたが、今月はたくさん記事を書く予定ですので、ぜひぜひ感想やリクエストなどいただけると嬉しいです。
(持ってない音源はすぐにレビューできないですが…スミマセン。。。)
なにとぞよろしくお願いします。
おわり