Red Hot Chili Peppers - One Hot Minute
こんにちは。
さて、今回は約9か月ぶり2回目のレビュー、
です。
前回は4作目「Mother's Milk」でした。今回は一枚はさんで6作目「One Hot Minute」。
当時のギタリスト、John Fruscianteが一時的に脱退していた際に、Jane's AddictionからDave Navarroが加入し、参加した作品です。
Daveはこの作品限りで音楽性の違いから脱退してしまいましたが、彼のプレイにより普段とは一風変わった作品となっているようです。
それでは、いきましょー!!
トラックリスト
#1 Warped
#2 Aeroplane
#3 Deep Kick
#4 My Friends
#5 Coffee Shop
#6 Pea
#7 One Big Mob
#8 Walkabout
#9 Tearjerker
#10 One Hot Minute
#11 Falling Into Grace
#12 Shallow Be Thy Game
#13 Transcending
#14 Melancholy Mechanics
Wikiなどでは「ハードロック志向が全面に押し出された作品」と書かれていますが、なるほど、ギターの歪みがRHCPにしては強めな印象。
#1は先行シングルカットされているナンバーで、跳ねるようなファンク感ももちろん残っていますが、中音域を強調したフレーズで、RHCPのこれまでのスタイルとDaveの音楽性がうまくマッチしていると感じます。
#2ではFleaのスラップが炸裂しつつ、Daveはファンキーなフレーズで応戦。
Daveは「Ritual De Lo Habital」で聴かせてくれたような遊び心満載なプレイだし、Fleaはもちろんスラップだけじゃなく、踊るようなフレージングが最高。
2人のソロも聴けるし、個人的にかなりお気に入りのナンバーです。
#5はかなりDaveが強め。RHCP史上最もヘヴィと言っても差し支えないパワーのあるナンバーです。
それでもバンドの跳ねる感じは健在で、Fleaのソロもあって聴きごたえ抜群。
でも#9なんかはゆるめのロックバラードで、こちらは歪みは影を潜め、優しめ。Daveのギタープレイの幅の広さを感じます。
基本的にどの曲もギターが左右のチャンネルに1本ずつ入ってており、両方Daveのプレイのようですが、どちらもクセが強くて、楽しい。
Daveだけでなくもちろん他のメンバーのプレイは健在です。
Fleaは前述のとおりだし、Anthonyはこのバンドをこのバンドたらしめるスタイルで、Chadも安定的なパワーのあるドラミングで、ハードロック感をさらに肉付けします。
なんだかこの作品は評判がよくないと噂ですが、完成度は普通に高い。
ここまでのファンキー感の強い作品や、この後のFrusciante色の強い、浮遊感のあるギターサウンドと比較したときに、「らしさ」が薄いからかもですが、
むしろRHCPのいいところとDaveのギタープレイが上手く合わさって、それこそRHCPとJane's Addictionの中間のような、かなりイケてる作品の印象。
「Dave目立ちすぎ!」との意見もあるようだが、むしろRHCPとうまく融合しつつ、Fleaのプレイとバチバチやり合ってて聴きごたえの強さとして捉えました。
ただ、逆にこの一枚のみだからこそ光る部分はあるのかも。
DaveはもともとChadと仲が良かったみたいだし、「音楽性の違い」がありながらも、ここまでの作品を作り上げ、ツアーでも演奏しきったのだから、
Daveも腕は買われていたのだろうし、彼ら自身ある程度はこの作品に納得したのでは、と想像します。
まあ後追いのこの時点で、「ひとつのロック作品」として聴いたから、というのはあるかもしれませんね。
とにかく、良作。もし聴かず嫌いの方がいるなら是非。
評価というのはひとぞれぞれ、と言ったらそれまでですが、雑誌や評論家、売上に引っ張られてではなく、しかと自分の耳で聴いて、それから批評を行いたいものです。
まあそれとは別に語彙力と表現力と経験も必要ですが。誰かください。
おわり
- アーティスト: Red Hot Chili Peppers
- 出版社/メーカー: Warner Bros / Wea
- 発売日: 1995/09/06
- メディア: CD
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