The Call - The Call
こんにちは。
今回はフランスからブラックメタル、
The Call
です。
2003年から活動開始し、1枚EPを発表、その後解散(時期は不明)という情報が圧倒的に少ないバンド。当ブログに時々トップレベルにマニアックなバンドが現れることがありますが、そのひとつになりそうです。
聴くのはその唯一のEP「The Call」。ジャケットに描かれているバンドロゴは普通にいいな。
いきましょー!
トラックリスト
#1 Winds Of Hate
#2 Legions Of Cold
#3 The Forest Of Knowledge
#4 Northern Fist Triumphant
#5 Transilvanian Hunger
不気味な低音シンセから始まり、そして凶悪なトレモロとシャウト、B級ブラックメタルを象徴するカサカサなサウンドが飛び込んでくるこの感じ。イイぞ。シンセはギターをなぞるように曲を通して演奏されており、メロブラ寄りの音楽性です。
メンバーは二人で、ギター&ドラムプログラミング担当のS. C.とシンセ&ヴォーカル担当のKaiser Wodhanaz。ドラムは打ち込みでなんとベースが使用されていない模様。このB級感のあるサウンドはベース不在によるものだったのか。また、エンジニアやジャケットのデザインも自分たちでやったようで、かなりDIYな感じで制作したらしい。
歌詞中では活動拠点であるフランス北東部の自然現象を介した、少々スピリチュアルな雰囲気を感じる表現が目立ちます。ちなみに#4はカナダのブラックメタルバンド、GeimhreのGuerfaulというメンバーが歌詞を書いたらしい。どういう繋がりなんだ。また、ラストトラックはブラックメタルの聖地ノルウェーの代表バンドDarkthroneのカヴァー。音楽性の近い部分もあり、ナイスな選曲ではなかろうか。他のナンバーより低音を意識した音作りになっていたり、一枚しか発表していないEPのラストトラックに持ってくるあたり、リスペクトを感じます。
ブラックメタル自体はAnaal Nathrakhの「Hell Is Empty, …」以来4か月とちょっとぶりですが、この雰囲気は(分厚さは不足しているものの)一年半前にレビューしたImmortalを彷彿とさせる部分がちょこちょこある。懐かしいな。ブラックメタルは定期的に現れますが、やはりこのジャンルは色々種類があって面白い。
デスメタルとブラックメタルはディグると一定数B級感のあるバンドが見つかるのが醍醐味であると個人的には思っています。20分程度で聴き終わるのもライトでいいし、B級感をしっかり楽しめる作品でした。
ブラックメタルをディグっている人はわかると思うんですが、フランスは北欧に次ぐこのジャンルの聖地というか穴場のような気がしています。誰か分かってくれ。誰か。
おわり