Faith No More - King For A Day... Fool For A Lifetime
こんばんは。
さて、今回はオルタナ界隈の大御所、
Faith No More
です。
オルタナティヴロックに分類されるバンドではありますが、結成1979年、1stの発表が1985年とこのジャンルを先駆けて活動しているバンドです。
途中10年程度の休養期間があったものの、現在精力的に活動中です。
聴くのは5thアルバム「King For A Day... Fool For A Lifetime」。
実はこのバンドについてよく知らないのですが、期待していいかな?
いきましょー!
トラックリスト
#1 Get Out
#2 Ricochet
#3 Evidence
#4 That Gentle Art Of Making Enemies
#5 Star A.D.
#6 Cuckoo For Caca
#7 Caralho Voador
#8 Ugly In The Morning
#9 Digging The Grave
#10 Take This Bottle
#11 King For A Day
#12 What A Day
#13 The Last To Know
#14 Just A Man
#15 Absolute Zero
カッコイイ。
最初の2秒でそう思った。
スネアとハットでリズムを刻む上に、歪み十分のギターと抜けるベース。
シーンを盛り上げたPearl Jam、Soundgarden、Foo Fightersを先駆けたバンド。
なるほどな~。
必要な音だけを、必要な数だけ、必要な分だけ、でも十分に歪ませ、シンプルに、でも器用なアレンジをキメて演奏する。
過去にやったこの界隈の記事で同じようなことを(特にPearl Jamか)書いたけど、それの元祖とも言えるわけですね。
#3ではピアノがフィーチャーされており、ビートもほんのりジャジーな雰囲気。
ストリングスやワウの効いたギターもおしゃれです。シングルカットされているようで、自信作なのかも。
ここまでレビューしたオルタナ系のアルバムではなかったので、コレが大御所の力か。これからレビューするオルタナ系のハードルも上がります。
というわけで、#3までで完全に心を掴まされました。すごい作品。
このシーンの曲の聴きどころはやはり、音がすべてバランスよくカッコイイこと。
このバンドも例外なく、というかシーンを作ったバンドなのだから当たり前だけど、どの音もしっかり鳴って、でもどれも主張が激しくなく、でも曲ができあがってる。
何よりベースが抜けてくるのはベース好きとしては嬉しいし、どの曲もアレンジがかなりイケてて、派手じゃないけど聴いてて楽しい。
#5とかヤバい。
ホーンなど色んな音が入り込んできてビッグバンド風のナンバーで面白いんだけど、その中でも一番ベースがイケイケ。
あと、Mike Pattonのヴォーカルの表情が曲によって全然違ってていい。
#2や#10ではPearl Jamの2ndを思わせる丁寧な歌なのに、#4はSystem Of A DownのSerj Tankianみたいだし、#6なんかは結構ヘヴィなナンバーなんだけどがっつりシャウトしてるし、振り幅すごくて、他のオルタナバンドとは一味違う。
「結構短くまとめてるな」と思ったら2分台の曲は#1だけ、6分台のナンバーもあって、どの曲もパワーがあって楽しんでる間にいつの間にか終わってたりする。
飽きないというか、どれも聴きごたえがすごい。
そもそも「オルタナティヴロック」というジャンルは、「これまでのロックの範疇にはないロック音楽」みたいなジャンルなわけですが、まさにそれを体現するように、他のジャンルの要素をうまく取り入れています。
この「うまく取り入れている」というのがキモで、ロックから脱却しているわけではなく、でもロックの範疇を超えている、そんな音楽を聴かせてくれている。
だから「オルタナティヴロック作品」として聴いちゃうと、途中混乱する。もっとラフに、「自由なロック作品」というイメージかな。
丁寧で、ヘヴィで、器用で、パンクで、ジャジーで、ハードコアで、狂気的な作品。
「なんだそれは」と思うかもしれませんが、間違ってないですよ。
Fishboneの「Give A Monkey~」とかLiving Colourの「Stain」でも、ひとつの作品の中での多彩の音楽性には驚かされましたが、この作品では「Faith No More」としてまとまっている、という感じが強い。
「Give A Monkey~」は「ミクスチャー」としてそれぞれの曲が個性を爆発させていて、「Stain」はヘヴィな中で器用にアレンジを仕掛けてきてた。
この「King For~」ではバンドメンバーが持っているパワーが、曲にそのまま反映された結果、多彩な楽曲群がそろった、という感じ。
だから基盤は変わらなくて「Faith No More」という音楽性が作品を作り上げている。
まあ、長々と書いてもしょうがないんで、聴いてもらえれば分かるんですが、とにかくナメてかかると痛い目みます。
インパクトとパワーに溢れる作品です。個人的にめちゃ気に入った。
よく知らなかったバンドがいい作品出してる、ってなぜか幸せになるよね。
人との出会いも大事だし、いい作品との出会いも大切だし、それが繋がってたりすることもあるから面白い。
次も楽しもう。
あと、気付いたかもしれませんが、僕は結構Pearl Jam推しです。
おわり
King for a Day Fool for a Lifetime
- アーティスト: Faith No More
- 出版社/メーカー: London Import
- 発売日: 1999/10/05
- メディア: CD
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